4月14日、AI・3D技術企業World Labsは、3DGSレンダラー「Spark」の新バージョン「Spark 2.0」を公開しました。ウェブブラウザ上で1億個を超えるスプラットをストリーミング・レンダリングできる機能が新たに追加されています。
SparkはTHREE.jsとWebGL2をベースに構築された3Dガウシアンスプラッティング(※)レンダラーです。デスクトップ・iOS・Android・VRを含む、ウェブブラウザが動作するあらゆるデバイスで動作します。(※3Dガウシアンスプラッティング=3D Gaussian Splattingとは、半透明の楕円体を数百万個組み合わせることで、現実世界を高精細な3Dデータとして表現・レンダリングする技術です)
Spark 2.0では、大規模シーンへの対応を実現する3つの技術が導入されました。1つ目は「連続LoD(Level-of-Detail)スプラットツリー」です。スプラットを階層構造で管理し、カメラからの距離に応じて描画する解像度を動的に調整します。デバイスの処理能力に合わせてスプラット数の上限を500Kから250万の範囲で設定でき、シーン規模に関わらず安定したフレームレートを維持できます。
2つ目は「プログレッシブストリーミング」です。新ファイルフォーマット「.RAD」を採用し、データを粗い解像度から順に読み込む仕組みを実現しました。カメラの視点に応じて詳細データを優先取得するため、巨大なシーンでも表示をすぐに開始できます。
3つ目は「GPU仮想メモリ」です。GPU上に1,600万スプラット分の固定メモリプールを確保し、.RADファイルから64Kスプラット単位でデータを動的に入れ替えます。モバイル端末を含むあらゆるデバイスで、メモリ制約を超えた広大なワールドの描画を実現する仕組みです。
Sparkはもともと、World Labsが社内向けに開発した3DGSレンダラーです。既存のウェブ向けレンダラーは1オブジェクトしか同時描画できないなどの制限があったため独自開発し、その後オープンソースの汎用レンダラーとして公開されました。
Spark 2.0を活用した作品も複数公開されています。ホロラボの空間情報技術部門に所属する藤原龍氏は、最大4,000万スプラットの大規模キャプチャ作品を制作し、スマートフォンやMeta Quest、Apple Vision Proでの動作にも対応しています。
SparkはGitHub上でオープンソースとして公開されており、THREE.jsを使った3D開発に組み込めます。






