福岡市に本社を置くHMS株式会社が、産業現場向けに開発した新型ARグラス「SiNGRAY ARグラス G2」を発表しました。
「SiNGRAY ARグラス G2」は、製造・建設・医療・物流といった多様な業界の現場作業を支援することを目的としたARデバイスです。現実の映像に情報を重ね合わせて表示することで、作業の効率化やミス削減を図ります。
SiNGRAY ARグラス G2の特徴は、作業手順の確認をハンズフリーで行える点です。ユーザーはグラス越しにマニュアルや注意点を視認しながら作業を進められ、バーチャル空間内でのトレーニングや教育にも活用できます。現場の映像を遠隔地に共有し、リアルタイムでサポートを受ける機能も備えています。
ハードウェア面では、バードバス方式の光学系を採用し、フルHD解像度(1920×1080)、90Hzのフレームレート、47度の視野角を実現しています。CPUにはQualcomm QCS8550を採用し、メモリは12GBまたは16GB、ストレージは256GBを搭載。IP65相当の防塵・防水性能と、ホットスワップ対応の4800mAhバッテリーも特徴です。開発環境としてはOpenXRやUnityのAR Foundationに対応しています。
連携アプリケーションとしては、産業用3Dマニュアル作成プラットフォーム「frontline.io」に対応しています。このソリューションは設備や機器の操作方法を映像で確認できるもので、HMS株式会社が日本における総代理店として提供しています。現場での手順確認が視覚的に行えることで、生産性の向上が期待されます。
SiNGRAY ARグラス G2は、7月2日から4日にかけて東京ビッグサイトで開催される「XR・メタバース総合展」にてデモ展示が予定されています。
SiNGRAY ARグラス G2 製品情報
| 光学システム | BirdBath 光学システム |
| ディスプレイ解像度 | 1920×1080 |
| フレームレート | 90Hz |
| 視野角(FOV) | 対角: 47º±2º、水平:30º、垂直: 22.7º |
| コントラスト比 | 100000:1 |
| CPU | Qualcomm QCS8550 (8Gen2) |
| RAM | 12/16GB |
| ROM | 256GB |
| VPU | Intel Movidius Myriad X |
| ステレオVSLAM魚眼カメラ | 640 x 480@50fps、DFOV166° |
| RGBカメラ | AF、1300万画素@30fps、DFOV79° |
| 深度ToFカメラ | HQVGA@30fps、0.2-4M |
| IMU | 9軸(1000Hz) |
| SLAM エンジン | 1000Hz、6DoF | 3DoF |
| オーディオ | ステレオスピーカー、マイク |
| バッテリー | 4800mAh、3.8V、交換可能、ホットスワップ |
| 防塵防水 | IP65 |
| 外部接続 | DP 1.2、USB 3.1 Type-C |
| SDK | OpenXR SDK、AR Foundation(Unity) |
HMS株式会社は2018年に福岡市博多区で設立。代表取締役の胡 振程氏が率いるスタートアップで、現在の従業員数は日本・フランス・中国に合計30名の社員がいます。「無限の想像力をテクノロジーで解き放つ」をビジョンに掲げ、エッジAI技術を活用した産業分野のDXを支援しています。
同社の中核となるのは、高速のVisual SLAMとAIを組み合わせた3Dセンシング技術です。AIスマートカメラ「SiNGRAY」シリーズや、クラウドAI画像処理プラットフォーム「SiNGRAY NET」を展開し、スマートデバイスとクラウドの両領域で事業を進めています。
グローバル展開にも注力しており、中国、フランス、アメリカにグループ企業を設立。各地域でインテリジェントビジョンモジュールとクラウド連携ソリューションを展開し、国際的な産業向け製品の開発・提供体制を整えています。
