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空間保存・報道 2019.04.17

自動運転や観光誘致……静岡県と東急電鉄が協力、点群データ活用へ

静岡県東京急行電鉄株式会社(東急電鉄)は、「3次元点群データ(※)利活用に関する連携協定」を4月15日に締結しました。両者はこれらのデータを活用し、インフラの保守管理や防災力強化、静岡県・伊豆の観光における自動運転の実証実験、および観光誘致などに取り組みます。

(※点群データ:地形、建物等の3D座標およびRGBの色情報を持つ点の集合体。ドローンや専用のスキャナーを使って取得される)


(静岡県による3次元点群データ)

県と東急電鉄で点群データを取得、互いに利活用へ

静岡県は防災や観光PR、インフラ維持管理の効率化のため、建築や観光地の3次元点群データを収集・蓄積。3次元点群データ流通プラットフォームとして「VIRTUAL SHIZUOKA」の構築や、自動走行の実証実験として「しずおか自動運転ShowCASE プロジェクト」を推進しています。

一方の東急電鉄では、静岡県の交通や観光、富士山静岡空港の運営を担っています。鉄道や空港の保守管理業務の省力化を目的に「インフラドクター」を活用し、こちらもまた伊豆急行線や富士山静岡空港の点群データを取得しています。

本協定において静岡県は県東部・伊豆半島の面的データ、県道の3次元点群データを取得。東急電鉄は下田市街地の3次元点群データをそれぞれ取得します。両者は3次元点群データを相互に利活用、新たな価値の共創を目指すことで、地域の活性化、産業振興、経済発展及び相互の発展を狙います。

今後の主な取り組みは以下の内容が予定されています。

・データの取得(静岡県:東部・伊豆半島の面的データ、県道 東急電鉄:下田市街地)
・3次元点群データのオープンデータ化(静岡県)
・伊豆観光型 MaaS プロジェクトにおける自動運転の実証実験(静岡県、東急電鉄)
・データを活用した伊豆急行の保守管理の省力化、防災力強化(東急電鉄)
・本県をモデルとした観光誘客映像などのサービス事業の開発(東急電鉄)

VR/ARにも活用される点群データ

点群データはVR/ARにも活用されており、街や物体など、現実世界の点群データを取得することで、対象物をVR空間やARアプリに実寸で再現することができます。その他、点群データ内を移動しながら工事現場の事前確認ができるアプリなどもリリースされています。


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