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医療・福祉 2017.09.06

VRを用いたメンタルヘルスケア・医療 サムスンが積極的な取組

韓国の電子機器メーカーのサムスンは、同社の技術やデバイスを医療分野で活用する取り組みを進めています。同社は先日、韓国のVRスタジオであるFNI、ならびに韓国最大規模の病院であるGangnam Severance Hospitalと提携して、VRを用いたメンタルヘルスケアのプログラムを開発しています。

Gear VRを用いたメンタルヘルスケア

このプログラムではGear VRと、FNIが開発した専用アプリ、またGangnam Severance Hospitalから提供された医療データを使用します。アプリは主に自殺予防を目的とした認知行動療法に使用され、プログラムではサムスンのAI音声アシスタントであるBixbyも使用します。

この他にも、患者のデータの収集にはサムスンのスマートウォッチGear S3と、ヘルスケアアプリのS Healthを使用するなど、同社の最新技術やデバイスをフル活用したプログラムになっています。

ヘルスケアや医療に積極的に参入

現在、サムスンは様々な企業と提携して、ヘルスケアや医療目的のアプリ開発に取り組んでいます。最近ではオーストラリアのVRスタジオであるStart VRと提携して、ガン治療のためのVRアプリを開発しました。このアプリもGear VRを用いて使用するもので、化学療法を行うガン患者のストレス軽減を目的としています。現在、オーストラリアでガン治療を専門に扱うChris O’Brien Lifehouseにて使用されています。

別の例では、同社はボストンのスタートアップ企業であるSyncThinkと提携して、脳震盪の診断ツール『Eye Sync』を開発しています。これはタブレットと、Gear VRもしくはOculus Rift DK2、そしてSMI社製のアイトラッキングデバイスを用いて使用するもので、現在、テキサス大学とアイオワ州立大学にてアスリート向けに実用化されています。

この他にも、視覚障害者をサポートするGear VR向けのアプリの開発、提供を行うなど、同社はヘルスケアや医療分野に積極的に参入しています。

(参考)
Road to VR / Samsung is Developing VR Tools to Help Diagnose Mental Health(英語)
https://www.roadtovr.com/samsung-developing-vr-tools-help-diagnose-mental-health/

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