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フォトグラメトリで「銭洗弁天VR」が出来るまで(第1回:撮影編)

(※本記事は株式会社Psychic VR Labとの合意の下、許諾を得てSTYLY公式Webマガジンの該当記事をMogura VR Newsにて編集・転載したものです)

この度広域フォトグラメトリによる建築デジタルアーカイブの試みについて書かせていただく事になりました、xRと建築の可能性を探るコミュニティxRArchi所属の龍 lilea(藤原龍)です。「銭洗弁天VR」を題材に、そのノウハウを3回に渡ってお伝えしていきたいと思います。「銭洗弁天VR」はこちらのページから体験可能ですので、ぜひ一度足をお運びください。

なお、銭洗弁天フォトグラメトリで使用した写真枚数と範囲は以下のとおりです。

写真枚数:3629枚
フォトグラメトリ範囲:鎌倉 銭洗弁財天宇賀福神社 境内全域(GoogleMap

なぜ作ったの? 建築デジタルアーカイブの試み

説明へ入る前に、そもそもなぜこの様な広域フォトグラメトリにチャレンジしたのかを綴らせてください。

ノートルダム寺院の火災は記憶に新しいところですが、この出来事に悲しみを覚えた人は少なくないと思います。「建造物」が火災に遭う事で、なぜそのような感情が生まれるのか。それは建築というものがただの入れ物ではなく、文化や記憶を内包・蓄積していくものだからと言えるのではないでしょうか。それゆえに人は建築に対しそれぞれに特別な思いを持つのだと思います。建築をアーカイブするという行為はただ「形を残す」というだけでなく、それらを含め保存するという事でもあるのではと思えます。歴史を残すこととも言えるかもしれません。

広域フォトグラメトリ等でアーカイブされた建築は「コピーした空間でしかない」という考えもあるかもしれませんが、これは人により価値が変わる部分でもあり、その建築への関与が長い、もしくは深い程「ただの空間」ではない事がわかるのではないでしょうか。

また近年は建築データの「デジタルツイン(※)」としての活用の動きも高まりつつあります。建築家である豊田啓介氏の提唱する「コモングラウンド(※※)」にも繋がり得るのではと可能性も感じています。

(※Mogura編集部注:デジタルツイン/Digital Twin……様々なデータをもとに、現実と同じ状況や環境をバーチャル上に作り出したうえで、現実側の情報や変化をセンサーや様々な方法でバーチャル空間上にも反映・フィードバックし、取り扱うこと。現実側をより強く反映するシミュレーション、と考えると分かりやすい)

(※※Mogura編集部注:コモングラウンド/Common Ground……現実側からも、デジタル情報からも対等に扱える記述の仕方/またはそうした空間や共通基盤のこと。詳細はこちらの外部サイト記事より)

これらを成すための手法はいくつか考えられます。BIMによるモデリングもあるかもしれません。どの様な手法が適しているのか模索されている中で、私は特に「フォトグラメトリ」と「点群」に着目しています。

点群の場合は高価なレーザースキャナが必要になります。一方、フォトグラメトリはカメラさえあれば可能な手法です。今回は一眼レフを使用していますが、スマートフォンの写真でも行えます。

このような興味を持ったその時から行える・多くの人が実践可能な方法として、広域フォトグラメトリに挑戦し、その知見をシェア出来ればと思った事が今回「銭洗弁天VR」を制作した背景となります。

前置きが長くなりました。ここからは具体的に「銭洗弁天VRが出来るまで」を順を追って説明させていただきます。

撮影編

フォトグラメトリに欠かせないのはカメラです。
私が今回フォトグラメトリ用に使用した機材は以下のものです。

撮影機材

1.ボディ:EOS 6D
2.レンズ:SIGMA 12-24mm f4.5-5.6
3.三脚は不要(もしくは一脚)

1.ボディ

フォトグラメトリで重要なのは、広く撮ること。
EOS 6Dはセンサーサイズがフルサイズというものになります。
これを用いることで同じレンズでも幅広く撮ることが可能です。

フォトグラメトリ処理ソフトは3DF Zephyrを使いますが(詳しくは次回記事にて)こちらのマニュアルではセンサーサイズは1 / 2.3″以上推奨と記載があります。

2.レンズ

レンズは広角タイプを使用しました。

3DF Zephyrのマニュアルより引用しますと、フルサイズカメラの場合は25~50mm、APS-Cカメラの場合は18~35mmが適しているとなっています。

フォトグラメトリ処理をする際、写真の枚数が多いほど時間がかかってしまいますが、画角の広さにより撮影枚数を抑えることで処理時間も短縮可能です。上記レンズの中でも広角側のものを使うのが好ましいです。

(※25mm~が適していると記されているにもかかわらず、今回12mmを使用しているのは、このマニュアルを熟読する前だったから、というだけの理由です。超広角の場合レンズ性能に寄っては歪みが生じるため、これがフォトグラメトリ精度低下に繋がる可能性がありますので注意が必要です。別の機会に12mmと25mmでの精度の違いも検証してみたいと思います)

3.三脚は不要

広域フォトグラメトリの場合は撮影に時間がかかりますが、時間が経過するに従い撮影環境が変わっていってしまうのでスピード勝負になります。

じっくり三脚を使用して撮る余裕は無いため三脚は用いず、もし暗所で撮影する必要があるのであれば一脚を用いた方が機動性が高いので有用かと思います。

撮影時の環境/服装

以下の条件が好ましいです。

1.曇天
2.人のいない時間帯
3.黒い服

1.曇天

フォトグラメトリでは対象をニュートラルに撮ると後の処理が楽です。特にVR化を目的としている場合には、直射日光による影が落ちてしまっていると、ライティング時に影が複数存在する矛盾した空間となってしまいます。

2.人のいない時間帯

観光地のような人が多く訪れるエリアの場合は、生成されるテクスチャに人が入りこんでしまわぬよう、早朝のまだ人のいない時間帯に撮影するのが好ましいです。また、日が上がる前であれば前述したニュートラルな環境下での撮影も可能です。

今回の例では撮影には4時間程かかりましたが、幸い小雨の天気だったため人がほぼ訪れることなくスムーズに撮影が出来ました。曇天が理想と書きましたが、境内の場合しっとりとした石畳も情緒的ですので小雨という状況もいいかもしれません。

特に人が映り込む心配がないエリアの場合は、光の多い日中が好ましいです。

3.黒い服

これは自分自身をガラスの反射に出来るだけ映り込ませないためです。基本はフォトグラメトリはガラス面を正常に処理出来ませんが、例外もあります。

・移動中にガラスへの映り込みに変化がない → ベタな面として生成できる
・移動中にガラスへの映り込みが全くない → 内部が生成できる

この例外を利用する為に光を吸収する黒い服を着用します。白い服の場合、ガラスに自身が映るため正常な処理が出来なくなってしまいます。

撮影時の設定

1.パンフォーカスで撮る出来るだけ絞る
2.ISOは高めでもOK
3.露出は変わっても問題ない

1.パンフォーカスで撮る

開放で撮れば背景がぼけた立体感のある表現が出来ますが、フォトグラメトリの場合はぼけはエラーの原因になるので、パンフォーカス(ボケが無く背景全てくっきり見えている状態)で撮ります。標準レンズの場合はf9付近を目安に絞り込みます。超広角レンズの場合は逆に絞りすぎると回折現象による小絞りぼけが発生するので、f5.6付近を使用します。

2.ISOは高めでもOK

通常の写真の場合はそれ一枚が作品となるので余計なノイズは省きたくなるものかと思いますが、フォトグラメトリの場合は複数の写真からテクスチャが生成されるのでそこまで敏感になる必要はなさそうです。

特に今回のような広域な場合、広さに比例しテクスチャサイズが必要になってきますが、Unityはテクスチャのサイズが8kまでしか扱えない為そもそもノイズが混じっていても認識できないレベルになります。ですので、ISOを下げる事よりも絞ることの方を優先するのがよいでしょう。

3.露出は変わっても問題ない

写真を連続して撮影していく中で、途中で露出が変わってしまっても問題ありません。急激な変化はテクスチャが乱れますが、緩やかに変えながら撮影する分にはフォトグラメトリソフトがうまく補完してくれます。露出を固定する意識は持たなくとも大丈夫です。

撮影時の心得

撮影範囲が広い場合、その敷地内をどの様な順で撮影していくかを考えておく必要があります。大きくは以下のポイントです。

1.一筆書きルートで
2.往復はしない
3.すばやく撮り終える

1.一筆書きルートで

同じ場所に留まったまま撮影を重ねる分には精度は増しますが、遠く離れた場所まで行き、別ルートからまた同じ場所へ戻ってくる撮り方をすると、破綻してしまうことがあります。

特に敷地に高低差がある場合、初めの高さと同じ位置へ戻ってきた際の高さとで差が生まれてしまった場合、現実にはない段差が発生してしまう現象が発生しました。出来るだけ一筆書き状に移動しながら、同じ場所へは戻ってこないよう撮影を進めると良好な結果となりそうです。


(平らに繋がるはずのところに段差が出来てしまっている)

2.往復はしない

一筆書きと同様の話ではありますが、同じ道を往復した際におかしな結果となる事があるので注意が必要です。

入口部分のトンネル内を往復する写真を使用した際、行きと帰りの誤差により正しく処理がなされず一本道のはずのトンネルが枝分かれしたような形状となる現象が起きました。

3.すばやく撮り終える

撮影中にも刻々と環境は変化していってしまいます。環境が変われば生成されるテクスチャにもノイズが混じります。そのため以下の点を心だけ出来るだけすばやく撮っていきたいところです。

・日が動く前に撮る
・天気が変わる前に撮る
・人が来る前に撮る

環境音の録音

こちらは撮影の話ではありませんが、建築アーカイブにおいてはその場の環境音も重要な役割を持ちます。マイクがない場合はスマホでも十分です。風切り音が入らないように集音部にスポンジやファーを当てておくとクリアな音源が録れます。

VR化時にこの音源をBGMとします。

まとめ

・広角レンズが有利
・フルサイズカメラが使えるとなお良し
・曇天時を狙いニュートラルに
・早朝等人のいない時間に撮影
・ガラスのあるシーンの場合は黒い服装で
・パンフォーカスで撮る
・ISOは高めでもOK
・露出を変える時は徐々に
・撮影状況が変わらないよう撮影はすばやく進める
・環境音も録音しておくと体験の質が高まる

次回は PC環境編 / 3DF Zephyr編

ここまでお読みいただきありがとうございます。次回は3DF Zephyrを用いたフォトグラメトリ処理編になります。

(転載元)【フォトグラメトリ】建築デジタルアーカイブ 第1回「撮影編」


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