2019年8月16日にリリースされたSFパズルアドベンチャー「Red Matter」のOculus Quest(オキュラス クエスト)(以下Quest)版が、発売から約1週間でOculus Rift(以下Rift)版の売り上げを上回りました。
Red Matterについて
「Red Matter」は、未来の冷戦をテーマとしたSFパズルアドベンチャーゲームです。NATOとソ連をイメージした「Atlantic Union」と「Volgravians」の2つの大国が冷戦を引き起こしています。プレイヤーはAtlantic Unionに所属する宇宙飛行士となり、極秘研究プロジェクトを調査するため、ある惑星に建てられたVolgravianの秘密基地を検索して、秘密を解き明かしていきます。
対応VRヘッドセットはRift(Rift S)、Quest、HTC VIVE、Valve Index、PlayStation VR、Windows Mixed Reality系ヘッドセットです。
2019年8月現在、「Red Matter」はOculus Store(Rift、Quest)とSteam、PlayStation Store(海外)で配信されています。価格はそれぞれ、2,490円(Oculus Store)、2,570円(Steam)、約30ユーロ(約3,500円)(PlayStation Store)です(いずれも税込価格)。
開発元の発表で判明
Quest版「Red Matter」好調の情報は、本作の開発元Vertical Robotが発表しました。同社によれば、Oculus Storeで配信されている Rift版「Red Matter」の売上(2018年5月配信開始)を、Quest版がリリースから1週間のうちに上回ったとのこと。両バージョンの具体的な販売本数は公表されていません。
2019年8月現在、 Rift版「Red Matter」はOculus Storeで計172件のレーティング(5段階評価)が行われており、評価の平均値は4.4です。一方Quest版は、発売から約1週間で、すでに計231件のレーティング数を記録しており、同ストアのベストセラーリストにもピックアップされています。
美しいグラフィックが好調の理由か
今回発表されたQuest版「Red Matter」の好調なセールスについて、米メディアVentureBeatは、その要因の分析を行いました。
VentureBeatはまず、「Red Matter」がOculus Storeのクロスバイ(※)非対応な点を指摘。既存のRiftユーザーが、Quest版「Red Matter」を改めて購入したことがセールスに寄与した部分があるとしました。
(※クロスバイ:ソフトを1つ購入すれば、同ソフトの他機種版が無料でプレイ可能となる仕組み。)
ただ、複数のVRヘッドセット(RiftとQuest)を保有するユーザーはごく少数であり、同メディアは、実際にはQuest版「Red Matter」のグラフィックに多くのユーザーが引きつけられた可能性が高いとしています。Vertical Robotは、「Red Matter」のグラフィック制作に専用のシェーダーを使用しており、その他のQuest向けタイトルと比較して、光源エフェクトなどの面で、より美しい描写を実現しました。
VentureBeatは、Questの一体型VRヘッドセットという特徴も、売上に貢献したとしています。同メディアによれば、QuestがRift Sとほぼ変わらない価格(※)ながら、別途高性能なPCを必要としないことが、ユーザーがQuestを買う大きな理由になったと推測しています。
(※Questの64GBモデルとRift Sは、共に49,800円(税込))
ゲーム概要
タイトル |
Red Matter |
開発元 |
Vertical Robot |
ジャンル |
SFパズルアドベンチャー |
対応VRヘッドセット |
Oculus Rift(Rift S)、Oculus Quest、HTC VIVE、Valve Index、PlayStation VR、Windows Mixed Reality系ヘッドセット |
価格(税込) |
2,490円(Oculus Store)、2,570円(Steam)、約30ユーロ(約3,500円)(PlayStation Store) |
公式サイト |
(参考)VentureBeat