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開発 2019.02.11

Oculus Audio SDKがアップデート リアルタイムな環境変化で聴こえ方が変わる

Oculusはコンテンツ開発者向けの音響プラグインのアップデートを行い、「Oculus Audio SDK1.34」がリリースされました。ゲーム空間内の空間やその材質に合わせた音響効果がリアルタイムに生成できるようになりました。開発者の利便性向上はもちろんのこと、プレイヤーのVR体験の向上にもつながることが期待されます。

リアルタイムでの地形変化に対応

FacebookのVR/AR研究開発部門は、ゲーム内の空間とプレイヤーの位置関係にもとづいて、リアルタイムに音響を変化させるデモ動画を2018年に公開しました。

今回のSDKのアップデートにより、これらの機能がゲーム開発者も利用できるようになりました。たとえば、家のドアを開けることで屋外で鳴っている音がより大きく漏れ聞こえてくる、といったような音の変化もより手軽に実現できるようになりました。

材質をオブジェクトにタグ付けするだけ

SDKには、セラミックのタイルやカーペットなど、音の反響の種類に合わせて、複数の材質が用意されています。これらの材質を、ゲーム内のそれぞれのオブジェクトとタグ付けするだけで、音響空間を作りあげられるようになりました。

手軽に作成・軽快に動作

以前にも、同様の音響効果を実現するものとして、Valve社による開発者向けプラグイン「Steam Audio Plugin」が公開されていました。ただし、こちらはあらかじめ各状況での音響を事前にシミュレーションして用意しておくベイク処理が必要でした。

「Oculus Audio SDK1.34」ではベイク処理を必要としないため、開発時の試行錯誤なども手軽に行えるようになりました。この音響効果はOculus Goなどのモバイル向けのVRでも問題なく動作するように設計されています。

開発者向けの詳しい仕様については、公式サイトにて文書が公開されています。
Unity開発向け、Unreal Engine開発向け

(参考)
Road to VRUploadVR


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