スマートグラス「Nreal Air」とは？基本情報や購入方法を紹介

スマートグラス「Nreal Air（エンリアルエアー）」は、テレビなどでも紹介されている、注目度の高いガジェットです。小型・軽量ながら目の前に映像を映すことができ、外出先でも動画などを楽しめます。

しかし、まだまだその機能が知られていないため、様子見している方もいるかもしれません。そこで本記事は、「Nreal Air」とは一体どんなデバイスなのか、どこで買えるか、詳しく紹介していきます。

そもそもNreal Airとは？

Nreal Airは、中国Nreal社が開発したスマートグラスです。やや大きめのサングラスのような見た目をしており、重量は79gで、価格は45,980円。特徴として、グラスをかけてスマートフォンとUSB（Type-C）接続し起動させると、目の前の空間に映像をシースルーで表示させることができます。

（グラス内の映像。上面の映像が反射し、目の前に表示される）

前身としてMRグラス「NrealLight」がありましたが、さまざまな点で異なった仕様となっています。例えば、Nreal Airは画質が向上している一方、カメラは非搭載なためトラッキング範囲は6DoFから3DoFに変更（※）。どちらかといえば、映像視聴に特化したスマートグラスとなっています。重量は30gほど軽く、稼働時間も伸び、値段も24,000円近く安くなりました。

（※6DoF……回転や傾き、上下左右の移動を認識／3DoF……回転や傾きのみを認識）

スペック

サイズ	W148×D52×H159mm（使用時） W148×D52×H60mm（折り畳み時）
重量	約79g（付属品除く）
ディスプレイ	OLED
解像度	3840 × 1080 ピクセル（両眼)
視野角（対角）	46度
接続方法	USB Type Cケーブル（DisplayPort Alternate Mode）
機能	3DoF、デュアルスピーカー、マイク

Nreal Airで何ができるの？

Nreal Airは、動画視聴やゲームプレイができるデバイスです。接続したスマホをコントローラーとして使用し、専用アプリ「Nebula」のARモードを介して、目の前に表示されたメニュー画面からアプリを起動できます。

YouTubeで動画を視聴する場合、スクリーンを目の前いっぱいに広げ、大きいサイズで映像を楽しめます。スピーカーを内蔵しているため、音声はイヤホンなしでも聞くことが可能（イヤホンをつけたい場合はスマホ経由で接続）。動画視聴中は、スマホから手を離したまま観ることができるのがメリットです。

Google検索やTwitterの閲覧もできます。文字を入力するときは、スマホから入力します。ウィンドウを複数配置可能です。AR系のゲームやコンテンツも楽しむことができます。スマートフォンの傾きと連動するボールを転がすゲームや、バーチャルペットの散歩、アクアリウムのような空間を目の前に出現させたりもできます。

なおトラッキング方式は3DoF、つまり頭の回転・傾きにのみ対応しています。頭の傾きと連動しているため、横になっても見える映像は水平のまま保たれます。また、ゲームなどはMRグラスと比べると対応コンテンツは限定的です。

また、ミラーリングモード（Air Casting）を使えば、スマホの画面をNreal Airにそのまま映すことができます。手軽に手元のスマホの操作をそのまま大画面化できるのが魅力です。こちらは頭の傾きなどには対応しないため、映像が視点に追従します（例えば、頭を左に傾けると画面も同じように左に傾きます）。

ゲーム配信プラットフォーム「Steam」のゲームが一部遊べるアプリ「Steam on Nebula」も発表されています。PCとリンクさせることで、Nreal AirにPCゲームを直接ストリーミングするというものです。

「Steam on Nebula」は、2022年にβ版アプリがリリース予定でしたが、2023年2月現在詳細の発表はまだありません。ただし後述のアダプターを使えば、さまざまなゲーム機を直接繋げることもできます。

必要なものは？

Nreal Airを使うには、対応スマートフォンが必要となります。対応機種は「Samsung Galaxy」シリーズ、「Sony Xperia」シリーズなどで、付属するUSB Type-Cケーブルを接続して使います。

対応機種一覧はこちら。
https://www.nreal.ai/compatibility-list/?lang=jp

「Nreal Adapter」とHDMI変換コネクターを組み合わせることで、iPhone、iPadと接続することも可能です。HDMI 端子のあるゲーム機にも対応し、現時点ではXbox Series X、Xbox Series S、PlayStation 4 Slim、PlayStation 5、Nintendo Switchが動作検証済みです。筆者もNintendo Switchで使用したところ、目の前にゲーム画面がしっかりと表示されました。一方でミラーリングモードと同様、傾きには対応していません。