Nianticは、3Dガウシアン・スプラッティング向けのオープンフォーマット「SPZ 4」を公開しました。
SPZは2024年末にオープンソースとして公開されたフォーマットで、非圧縮のPLY形式と比べてファイルサイズを約10分の1に抑えられる点が特徴です。公開から2か月足らずで、Adobe Photoshopユーザーだけで約80万件のSPZファイルが作成されました。現在はWeb環境やリアルタイムエンジン、ロボティクスパイプライン、モバイルプラットフォームなど幅広い環境で利用されています。
SPZ 4では、エンコード速度が従来比で約3倍高速化されました。最大の変更点は圧縮方式の刷新です。従来はファイル全体を単一のGZip圧縮で処理していましたが、SPZ 4では6つのZSTD並列ストリームに切り替わりました。座標・カラー・スケール・回転・透明度・球面調和関数(※光の反射や視点依存の見た目を表現するデータ)の各属性を独立したバッファとして並列処理することで、CPUの複数コアを効率よく活用できます。
ロード時間も(レンダリング開始まで)約33〜52%短縮。また、従来の上限だった1000万点の制限が撤廃され、数千万点規模のシーンにも対応しています。
ファイル構造も改善されました。SPZ 4ではファイルヘッダーがプレーンテキストで圧縮領域の外に配置されます。これにより、ファイルを解凍することなく、ポイント数やバージョンなどの基本情報を即座に確認できます。
新たに「拡張機能(エクステンション)」の仕組みも導入されました。ベンダーごとに固有のIDを割り当てる形式で、未知の拡張はスキップされるため、互換性を保ちながら機能を追加できます。第一号の拡張はAdobeが開発した「Safe Orbit Camera」で、スプラットビューアーがシーンを適切な視点でフレーミングするための情報を埋め込みます。
画質面では、球面調和関数の量子化レベルを用途に応じて調整できるようになりました。また、より高精度な「SH degree 4」への対応も追加されています。Web向けにはWebAssemblyビルドが刷新され、ブラウザでのSPZファイル読み込みが最大20倍高速化しました。
合わせて、ブラウザ上でSPZやPLYファイルの変換・検査ができるWebツールも公開されています。処理はすべてデバイス上で完結し、データのサーバー送信は行われません。
SPZ 4 概要
| フォーマット名 | SPZ 4 |
| 開発元 | Niantic |
| エンコード速度 | 従来比約3倍高速化 |
| ロード時間短縮 | 約33〜52%短縮 |
| 最大点数 | 数千万点(上限撤廃) |
| 主な新機能 | ZSTD並列圧縮、プレーンテキストヘッダー、拡張機能、SH degree 4対応 |
| Web対応 | WASM刷新・最大20倍高速化 |
| 変換ツール | https://www.nianticspatial.com/spz-converter |
| ライブラリ | https://github.com/nianticlabs/spz |


