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テック 2016.08.14

新型MacBook ProはVRに対応するのか

新型MacBook Pro

4年間デザインのリニューアルが行われてこなかったAppleのノートPC「MacBook Pro」シリーズにデザインを一新した新型が登場するかもしれないとの情報が出ています。

Bloombergの報道によれば、Appleは今後、MacBook Proのデザインを一新することを考えており、現在はゲーマーなどのコアなユーザーに向けた、よりハイスペックなGPUを搭載するものを開発していると公言しています。ただし、これがOculus RiftやHTC ViveなどのハイエンドVRHMDを動作させるのに足るスペックなのかどうかはまだ不明です。
(報道元の記事はこちら。Apple社員がインタビューに答えている動画もあります。)

新型MacBook Proにまつわる情報とAMD「Polaris」によるVR対応の可能性

噂されている主な新機能としては以下のものが挙げられています。
・現行モデルより薄く、軽くなり小型化する。
・ディスプレイサイズは13インチと15インチ
・Touch IDセンサーの搭載
・Intel Skylakeプロセッサーを搭載
・キーボードの上部に有機ELディスプレイ(OLED)のサブスクリーンによるタッチバーを搭載
・USB Type-Cポートの搭載
・Thunderboltポートも廃止
・Mac用の新OS「macOS Sierra」を搭載

この中でも注目すべきはAMD製の「Polaris」ブランドの新グラフィックボードが搭載されると言われていることです。Bloombergの取材の中でもAppleは、現在開発中の最新MacBook Proでは、AMDの最新アーキテクチャ「Polaris」を搭載したGPUを使用すると述べています。

「Polaris」ブランドはグラフィックボードメーカーAMDが市場に投入を始めた、これまで以上に高性能かつ低電力な次世代のグラフィックボードのアーキテクチャです。デスクトップ向けには「RX480」が既に3万円強で販売されており、ハイエンドのVRデバイスであるOculus RiftやHTC Viveが動作する現状では最も手軽なグラフィックボードとなっています。

このPolarisが搭載されるということは製品版のOculus RiftやHTC Viveも動作するスペックとなる、つまりスペックの上ではMacでもVRを動作させることが出来るようになる可能性があります。

VRデバイス側がMacOSをサポートしてないという課題

新型MacBook Pro

現在、Macにおいては、VRへの対応は行われていません。Macで動作したのは、2014年7月に出荷された開発者版のOculus Rift DK2(DK2)まで。その後製品版として発売されたOculus Riftでは、公式からのランタイム提供などのサポートは一切ありません。また、HTC ViveもMacのサポートは行っておらず、SteamにアップロードされているVRコンテンツもOSはWindowsに対応となっています。

次世代のMacBook Proに「Polaris」が搭載され、VRが動くだけのスペックが満たされたとしても既存のVRデバイスやVRコンテンツのMacOSへの対応が必要となります

ノート向けGPUの動向とも密接な関わり

「Polaris」搭載を期待する声は大きいですが、ノートPC向けの「Polaris」シリーズは発表されておらず詳細も非公開です。ノートPC向けにNVIDIAやAMDが提供しているグラフィックボードシリーズでは、OSを問わず現在いかなるVR対応も行われていません。仮にMacBook Proと同時にAMDより「VR対応したノート向けグラフィックボード」が発表されれば非常に大きなニュースとなります。

9月7日にAppleの発表イベントが開催されますが、そこではMacBook Proは発表されない見込みです。発表は10月以降になるとのことで、今後の続報に注目したいところです。

(参考)
Report: Apple Readying Macbook Pro With Powerful AMD Graphics For ‘Expert Users’ – UploadVR
http://uploadvr.com/macbook-pro-vr-ready-pipe-dream/

※Mogura VRは米Upload VRのパートナーメディアです。


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