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業界動向 2019.05.16

中国の“Netflix”、4Kの一体型VRヘッドセットを発表

中国の映像配信企業iQiyiが、4K解像度の新型一体型VRヘッドセット「Qiyu 2S」をリリースしました。iQiyiは百度(バイドゥ)の子会社で、主に中国国内でNetflixに類似した動画配信サービスを行っている企業です。「Qiyu 2S」は、iQiyiにとって3つ目の自社製VRヘッドセットとなります。同ヘッドセットの販売価格は、約300ドル(約33,000円)です。

VIVEPORTなどにも対応

「Qiyu 2S」は、iQiyiが2018年にリリースした4K解像度の一体型VRヘッドセット「Qiyu VR II」の廉価版です。総重量は280gで半導体大手Qualcomm(クアルコム)製のプロセッサを搭載しています。トラッキング機能はフェイスブックのOculus Goと同じ3DoF(※)です。本体の記憶容量は32GBですが、SDカードを使用することで、最大256GBのデータ保存が可能となります。

(※3DoF:デバイスの向きのみを認識するトラッキング。向きと位置の両方を認識するトラッキング=6DoF)

「Qiyu 2S」は、HTCのVRコンテンツ配信プラットフォームVivePort Mに対応しています。VivePort Mは、同社の一体型ヘッドセットVIVE Focusなどに対応する、モバイル向けのコンテンツ配信プラットフォームです。iQiyiによると、この他にもSteamなど複数のコンテンツプラットフォームが利用可能とのこと。

メディア視聴が主な使用用途

トラッキング機能が3DoFに限定されるということは、大多数のVRゲームなど、6DoFが必須とされるコンテンツが「Qiyu 2S」では体験できず動画の視聴に特化していることを意味します。米メディアUploadVRは、「Qiyu 2S」が解像度や価格、快適性などを追求していると分析しています。

(参考)UploadVR


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