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企業動向 2025.04.30

Metaが買収したVRスタジオでレイオフ、VRフィットネスゲーム開発元も対象

Metaは、VR/AR部門であるReality Labsにてレイオフを実施しました。今回のレイオフはMetaが買収した複数のVRスタジオを対象としており、VRフィットネスアプリ「Supernatural」開発元のWithinも含まれています 。Metaは「組織構造と役割の見直しによるもの」と説明しています。

今回のレイオフを最初に報じた海外メディアThe Vergeは、Meta広報担当のトレイシー・クレイトン氏に取材を実施。同氏は「(Meta自身のコンテンツスタジオである)Oculus Studios内の一部のチームでは、組織構造と役割の変更が行われており、チーム規模に影響が出ています」とレイオフを認めました。

あわせて「これらの変更は、スタジオが今後のVR体験に向けてより効率的に取り組み、新規ユーザーに対応するためものであり、フィットネスやゲームを含むVR領域への投資、そして『Quest』と『Supernatural』のコミュニティに可能な限り質の高い体験を提供する意思に変わりはありません」とコメントしています。なお、今回のレイオフの具体的な人数は明らかにされていません。

「Supernatural」は、一体型VRヘッドセット「Meta Quest」シリーズ向けに2020年4月から配信されているVRフィットネスアプリです。有名アーティストの楽曲をBGMに、美しい風景の中でフィットネスが楽しめます。実際にコースを選択し、コーチの指導を受けながら家でワークアウトが可能。ジムと同様に月額課金型のサブスクリプションを採用しています。

「Supernatural」の開発チームは、公式Facebookにおいて「非常に才能のあるチームメンバーの一部を失った」ことを認めています。また今回の人員削減が「より効率的に業務を行う」ための一環であると説明し、ユーザーに対してはワークアウトのリリース頻度が減少する見込みであると伝えています。

一方で、今後はより多くのワークアウトで複数オプションを追加提供する予定であり、各ユーザーに適したワークアウトの総数は実質的に増加すると強調しています。

過去にも買収スタジオでレイオフ実施

Metaが買収したVRスタジオで人員削減が行われたのは、今回が初めてではありません。2023年には、「Echo VR」を開発したReady at Dawn社で「多数」、そして「Onward」を開発したDownpour Interactive社でも「多くの」従業員がレイオフの対象となりました 。その後、Ready at Dawn社は2024年に閉鎖されましたが、Downpour Interactive社は開発を続け、「Onward」をアップデートしています。

(参考)Road to VRThe Verge

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