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企業動向 2025.01.30

Metaが2024年決算を発表 XR/メタバース部門は売上13%成長 2025年もAIと合わせて継続投資姿勢は変わらず

1月29日、Metaは2024年第4四半期および通年の決算を発表しました。広告収益の堅調な伸びにより、売上高・純利益ともに前年を大幅に上回る結果となりました。一方で、同社のXR/メタバース事業を担うReality Labsは引き続き大きな赤字を計上しており、投資フェーズが継続しています。

Metaの2024年通期売上高は1,645億ドル(約255兆円、前年比22%増)となり、最終利益は623億ドル(約96.5兆円、前年比59%増)に達しました。特に第4四半期の収益は483億ドル(約74.9兆円)と前年同期比21%増加し、同四半期の営業利益は233億ドル(約36.1兆円、前年比43%増)と力強い成長を遂げています。

Metaの主力収益源である広告事業は引き続き成長を続けており、2024年通年の広告収益は1,606億ドル(約249.2兆円、前年比22%増)に達しました。第4四半期の広告収益は467億ドル(約72.4兆円)で、前年同期比21%増と堅調に推移しています。広告事業の好調に支えられ、財務基盤は引き続き強化されていることが分かります。

MetaのXR/メタバース事業を担うReality Labsの2024年通期売上高は21.5億ドル(約3.3兆円)で、前年比13%の増加となりました。しかし、営業損失は177億ドル(約27.4兆円)と、前年の161億ドル(約25兆円)からさらに赤字幅が拡大しています。

Reality Labs部門の売上高は増加しているものの、投資フェーズが続いているため、依然として大きな損失を計上しています。Metaは、2025年も引き続きAIと並行してXR/メタバース領域への投資を強化する方針を示しています。特に、次世代のAR/VRデバイスの開発やメタバースプラットフォームの進化に向けた取り組みを継続する予定です。

MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は決算発表にともない、下記の通りコメントしています。

AI、グラス、ソーシャルメディアにおける当社の未来への取り組みは、引き続き順調に進歩しています。2025年にはこれらの取り組みがさらに拡大することを期待しています。

(中略)

スマートグラス「Ray-Ban Meta」は非常に好評であり、2025年はAIグラスというカテゴリーにおける今後の方向性を理解する重要な1年となるでしょう。コンシューマーエレクトロニクスの歴史において、多くの画期的な製品は第3世代で500万〜1,000万台を販売しています。2025年は、私たちの製品が数億台、最終的には数十億台のAIグラスへと成長できるのか、それともより長期的な取り組みになるのかを決定づける年になります。一方で、多くの人々が「これらのグラスがAIに最適なフォームファクターである」と認識し始めているのは非常に喜ばしいことです。また、単にAIデバイスとしてだけでなく、優れたデザイン性を持つスタイリッシュなグラスとしても評価されています。

(中略)

今年はメタバースにとっても重要な年となるでしょう。QuestやHorizonを利用する人々の数は着実に増加しており、私たちが長年取り組んできた投資の成果が、メタバースをより視覚的に魅力的で刺激的なものにする形で現れ始める年になります。年末までにHorizonの今後の方向性がより明確になるでしょう。

同社は2025年第1四半期の売上高を395億~418億ドル(約61.2~64.8兆円)と予測しており、前年比8~15%の成長を見込んでいます。また「インフラ投資の増加により、2025年の設備投資額は600~650億(約93.5~100.8兆円)ドルに達する見通しで、その大部分がAIとコアビジネスに向けられる」とのことです。なお本記事では、2025年1月30日時点での為替レートを用いて換算しています。

(参考)Meta


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