Home » 「私には夢がある」キング牧師の歴史的名演説がVRに


活用事例 2019.12.23

「私には夢がある」キング牧師の歴史的名演説がVRに

米大手誌TIMEの映像スタジオは、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏(キング牧師)のスピーチ「I Have a Dream(私には夢がある)」のVRコンテンツを制作しました。実際の俳優らが参加する実写3D撮影を用い、歴史的なシーンをリアルに再現しています。

勝利の瞬間も追体験

コンテンツのタイトルは「The March(行進)」。1963年8月、キング牧師はワシントン大行進の際に演説を行い、公民権運動に大きな影響を与えました。この演説の場面を含め、歴史に残る出来事をおよそ10分間のVR体験で再現したのが、今回の試みです。

「このコンテンツは、若い世代に過去何があったのか、そして参加者の感情や恐れを理解してもらうだけではありません。歴史的な瞬間に共有された勝利も、体験させるものです」
VRコンテンツの展示を予定するアフリカ系アメリカ人博物館の館長、Perri Irmer氏は説明しました。

キング牧師をリアルに表現するには

コンテンツを開発したTime Studiosによれば、これまでで最もリアルな、デジタル編集技術を用いた人物を表現するとのこと。容貌が非常によく知られたキング牧師をテーマにしており、本物らしさを出すために、この点は重要だと言います。

「我々は(“The March”作成の)提案をする前に、まずどれほどリアルな人物を表現できるのか、そして25万人もの群衆を再現できるのか、ということを知る必要がありました」とTime社の氏は話しました。同社はこれらが実現可能だと見極めた上でプロポーザルを行い、コンテンツ制作の許可を得たということです。

コンテンツはまず、コンスティテューション・アベニューで群衆の間に立つシーンから始まります。見どころは何と言ってもキング牧師のスピーチ。約4分半というその演説は、まるで同氏と一対一で対面しているかのような、臨場感溢れるものとなっています。制作は実際の俳優らの撮影映像を元に3D化。多くの聴衆を含め、生き生きとした光景を作り上げました。

2020年2月末公開

“The March(行進)”の展示は、2020年2月27日からアフリカ系アメリカ人歴史博物館で開始。通常の入館料のみで体験できますが、時間指定チケットの購入が必要です。チケットは1月20日から販売開始されます。

(参考)Chicago Tribune


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード