ValveのJoe Ludwig氏はSteamVR Tracking(Lighthouse)を用いて開発するためのライセンスを登録している会社が500社を超えていると公表しました。その中には、HMDを開発している会社も入っており、HTC Vive以外にもSteamVR Trackingに対応するサードパーティー製ヘッドセットが出てくることを示唆しています。
SteamVR Trackingは、Valve社が開発している位置トラッキングシステムで、HTC Viveに使用されています。プレイエリアの端に2台のベースステーションと呼ばれるレーザー発生装置を置き、範囲内のヘッドセットや手に持ったコントローラー等の受信部がレーザーを受信することで、ルームスケール(部屋サイズ)の非常に正確なトラッキングを可能にしています。
HMDなどの位置をトラッキングするためのシステムを一から開発するのは、技術的、資金的にも難しいですが、SteamVR Trackingを利用して開発するライセンスは無料であることから、サードパーティーが参入してSteamVR Tracking対応デバイスを開発しています。
Joe氏が公表した内容によると、SteamVR Trackingを用いて開発するためのライセンスを登録したのは500社に上り、その中にはHMDを開発している会社も含まれているとのことです。
SteamVR Trackingに対応するサードパーティー製のハードウェアは、既にViveがインストールされている環境で、追加の手間をかけずに導入できる利点があり、VR環境へさまざまなオブジェクトを持ち込めるようになります。
新型ベースステーションも2017年後半に登場か
また、Vive自身の生産状況についてもコメントしていて、コントローラーの生産は好調で、今後も生産数を増やしていくとのことです。2017年の後半には、新型のベースステーションが市場に出る予定です。
Valveは生産が好調の理由として、生産時の自動化を行い自社で生産していることから、エンジニアが生産工程により多く携わることができている点を上げています。今後もこの方法を続けていく予定だということです。
多くのサードパーティーが参入していることから今年中にはSteamVR Tracking対応HMD、コントローラーが出てくることが予想されます。インサイド・アウト方式のHoloLensなどと共に位置トラッキング技術が発展していくと見られ、今後の続報に注目です。
(参考)
Valve Confirms More Headsets In The Works Compatible With SteamVR Tracking – (英語)
http://uploadvr.com/valve-confirms-more-headsets-steamvr-tracking/