米Light Field Lab社は、超高解像度裸眼立体視ディスプレイ製品「SolidLight」シリーズの予約受付を開始しました。同社は「SolidLight: Holographic」と「SolidLight: Volumetric」という2つの製品を発表。特に「SolidLight: Holographic」は最大1平方メートルあたり100億ピクセルという超高解像度を実現し、空中に3D映像を投影可能としています。製品の納品は2025年予定です。
同社のSolidLightシリーズは、VR/MRヘッドセットなどのデバイスを必要とせずに立体映像を表示できるディスプレイ技術です。「SolidLight: Holographic」は複数のパネルを組み合わせることが可能で、顧客の要件に応じてカスタマイズできます。このシステムは複数のメディアサーバーによって制御され、空中に完全なホログラフィック映像を生成します。
一方、「SolidLight: Volumetric」は1平方メートルあたり1億ピクセル。単一のコンピューターで制御され、ホログラフィックボリューム内に複数の映像平面を形成することができます。同社によると、オブジェクトは動きや光の反射も再現され、視聴者が移動すると実物のように見え方が変化するとのことです。
製品発表に合わせて、Light Field Labは地球外知的生命体の探査研究を行うSETI研究所と協力し、招待制のデモンストレーションイベントを実施しました。このイベントでは、SolidLightの技術を用いて地球外生命体との「ファーストコンタクト」を想定した体験デモを限定招待にて公開しました。
現在、SolidLightの体験は同社のカリフォルニア州サンノゼ本社で予約制にて実施されています。製品の具体的な価格は公表されていません。
Light Field Labは2017年に設立された企業で、3Dキャプチャシステムを手がけたLytroの元メンバーを中心に創業されました。同社はGates FrontierやKhosla Venturesをはじめ、Bosch、Comcast、Corning、HELLA、LG、Samsung、Verizonなど、著名な企業からの出資を受けています。また、日本からはNTTドコモベンチャーズも出資に参加しています。
(参考)Light Field Lab