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テック 2018.05.10

JDI、1001ppiのVR向け高精細液晶開発 リフレッシュレートや応答速度も向上

株式会社ジャパンディスプレイ(JDI)は、従来品より高精細化したVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)専用の液晶ディスプレイを開発しました。今回同社が開発したのは3.25型の1001ppi(※)低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(LTPS TFT-LCD)と、同社のVR-HMD向け液晶ディスプレイでは最も高精細の仕様になっています。

JDIは今後もVRHMD向け高精細ディスプレイの開発を加速し、2018年度中には1000ppiを超えるディスプレイを量産、メーカー納入を目指します。

(※)ppi:「pixel per inch」の略。1インチあたりの画素数を指す。

HMDの小型化で求められる高精細化

VRHMDでは自然で緻密な動画表現が求められるため、ディスプレイの高精細化、動画ぼやけの抑制、レイテンシーの低減が必要です。ジャパンディスプレイは昨年12月、レンズ越しに見える画素の固定パターンを抑制するために803ppiの高精細ディスプレイを発表しました。

しかしHMDをより小型軽量化するためには、ディスプレイをより小さく、レンズ倍率をより大きくする必要があります。800ppiの精細度では不十分であり、1000ppi以上の更なる高精細化が求められています。


(VRディスプレイ精細度の比較)

応答速度、リフレッシュレートも改善

今回開発した1001ppi LTPS TFT-LCDは、803ppi LTPS TFT-LCDを更に高精細化しただけではありません。画素の応答速度を4.5ミリ秒から2.2ミリ秒に改善することで動画ぼやけを抑制しています。またリフレッシュレートは現状主流の90Hzを120Hzまで高め、レイテンシーの低減に貢献しています。

このディスプレイを用いたHMDでは、ユーザがより現実に近い視覚、体感を得ることが可能なため、VR市場のさらなる拡大が期待できると言います。

ジャパンディスプレイは、LTPS TFT-LCDを長きにわたり開発してきた経験を活かし、超高精細VR専用ディスプレイの分野においてリーディングポジションを維持する考えです。

なお「高精細VR専用液晶ディスプレイ1001ppi」は、5月20日(月)~25日(金)にロサンゼルスで開催される「SID DISPLAY WEEK 2018」にて技術展示が行われます。

LTPS TFT-LCD仕様比較

 

803ppi LTPS TFT-LCD

1001ppi LTPS TFT-LCD

液晶モード

VR専用IPS

サイズ

3.60型

3.25型

解像度

1920×RGB×2160

2160×RGB×2432

精細度

803 ppi

1001 ppi

応答速度

4.5ミリ秒(中間応答ワーストケース)

2.2ミリ秒(中間応答ワーストケース)

リフレッシュレート

90Hz

120Hz

バックライト方式

グローバルブリンキング

(参考)株式会社ジャパンディスプレイ ニュースリリース


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