Home » 「VR/ARはスマホを使わない単独動作へ」スマホとVR部門合併のHTC、CEO語る


活用事例 2018.03.01

「VR/ARはスマホを使わない単独動作へ」スマホとVR部門合併のHTC、CEO語る

バルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)にて、HTC社のCEOシェール・ワン氏は同社の新たな指針として、「Vive Reality」と呼ぶVR/ARの展望を発表しました。同氏は今後5G通信の普及をきっかけに、クラウドコンピューティングによる単独動作のVR/AR端末がより強力なデバイスとなっていくと語りました。

5G通信が単独のVR/AR端末への鍵

HTCでは先日、VR部門とスマートフォン部門の合併が行われました。基調講演で語られた今後の展望では、同社はこれまで以上に没入型のプラットフォームに重点を置いていくとしています。

HTCは今後5G通信の進歩により、クラウドコンピューティングやAI技術を用いたVR/ARデバイスが広がっていくと見ています。ワン氏の基調講演では具体的なロードマップや時期についての言及はありませんでしたが、同社のビジョンはスマートフォンに限ったものではないといいます。

ワン氏は「スマートフォンは今後もエコシステムの中核をなし、多くの人にとって5Gの導入への第一歩となる」とした上で、5Gネットワークでは究極的には「単独動作のVR/AR端末が世界で最も強力なデバイスとなる」と語りました。また、「VR/ARデバイスはAIにアクセスするための最も重要なポータルとなる」とも強調しました。

クラウドコンピューティングによりハードウェアも変わる

ワン氏は講演で、5Gの重要性について以下のように述べました。

「5Gはクラウドによるスーパーコンピューターの利用を可能にし、デバイスの消費電力低減を始めVR/ARデバイスの能力を大幅に進化させます。VRやARは、ハードウェアとストレージの制約から解放されるのです。5Gを用いた単独動作のVR/ARデバイスはこれまで以上に没入感のある体験を提供し、あるいはスマートフォンの画面をVR/ARデバイスに投影することもできるようになるでしょう」

HTCはより多くの成功したベンチャーへ時間や資金を割くことで、可能な限りの損失を防いでいます。また最近ではスマートフォン部門の一部をGoogleに11億ドルで売却しており、R&D;部門の約半数もGoogleへ移籍となりました。これによって得た資金で、同社はよりVR部門を伸ばしていくのではないかと予想されています。

(参考) Road to VR

Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード