HTC VIVEは、台湾を拠点とするHTCがアメリカのValve社と共同開発し、2016年4月5日に発売したVRヘッドセットです。PC向けのハイエンドVRデバイスとして、VRゲームやその他コンテンツを楽しむことができます。
本記事ではHTC VIVEの価格や購入方法、必要スペック、オススメのコンテンツなどを紹介します。
目次
・HTC VIVEの特徴
・価格と入手方法
・本体スペックやPCスペック
・周辺機器
・おすすめソフト・ゲーム
HTC VIVEの特徴
HTC VIVEは、最大3m×4mの空間において装着者の頭や手の位置を認識する、「ルームスケール」というトラッキング機能が特徴です。現実同様にVR空間の中でも歩いて、ゲームやコンテンツを楽しむことができます。ハイクオリティなゲームの世界やVRコンテンツに、自分が入り込んだかのような臨場感のある体験ができます。
HTC VIVE向けにはValveの運営するプラットフォーム「Steam」でコンテンツが配信されています。HTC VIVEはSteamのVRシステム「SteamVR」に初めて対応したデバイスでもあります。こちらでは3,000以上の対応コンテンツが配信されています。直近では「Beat Saber」などの話題作や「Fallout 4 VR」など超大作ゲームのVR版も配信されています。
また、HTCはHTC VIVE向けのVRコンテンツ配信プラットフォーム「Viveport」を展開しています。ゲームだけでなく、アート、クリエイティブツール、デザイン、教育、ファッション、ミュージック、スポーツ、トラベル、ビデオなどのVRコンテンツを配信しています。
HTC VIVEの上位機種も登場
2018年4月23日には、HTC VIVEの上位機種となる新型のVRヘッドセット「VIVE Pro」を発売しています。従来のHTC VIVEと比較してディスプレイの解像度や装着感、オーディオ機能などが向上しており、VRへの没入感をより高めるアップグレードが行われています。
HTC VIVEとVIVE Proの性能の比較を紹介した記事はこちらです。
価格と入手方法は?
2019年1月現在、HTC VIVEの価格は64,250円(税別)です。コントローラー(×2)やベースステーション(×2)などが含まれています。動作基準を満たしたPCがあればハイエンドVRを体験することができます。
VIVE Proは、ヘッドセット単体が94,000円(税別)、コントローラー等を含む一式が同梱されたバージョンの価格は162,880円(税別)、。購入はHTC VIVE公式サイトほか国内正規販売店からできます。
本体スペックやPCスペック
本体スペック
製品名 |
HTC VIVE |
VIVE Pro |
ディスプレイ |
対角3.6インチ |
対角3.5インチ |
解像度 |
2160×1200(片目1080×1200) |
2880×1600(片目1440×1600) |
視野角 |
110度 |
110度 |
重量 |
555g |
(表記なし) |
リフレッシュレート |
90Hz |
90Hz |
位置トラッキング |
アウトサイドイン方式(付属のベースステーションを使用) |
|
プラットフォーム |
Steam、VIVEport |
PCスペック
OS |
Windows 7 SP1/8.1/10 |
Windows 8.1/10 |
プロセッサ |
Intel Core i5-4590、AMD FX 8350、または同等クラスのCPU以上 |
|
グラフィックス |
NVIDIA GeForce GTX1060及びAMD Radeon RX480以上 |
|
メモリー |
4GB RAM以上 |
|
ビデオ出力 |
HDMI 1.4ポートx1、またはDisplayPort 1.2×1以上 |
DisplayPort 1.2×1以上 |
USB |
USB 2.0ポートx1 |
USB 3.0ポートx1 |
周辺機器
VIVEトラッカー
「VIVE トラッカー」(以下、トラッカー)は、HTC VIVE向けアクセサリーです。さまざまな物体に取り付けることができ、装着した物体の位置を正確にトラッキングすることができます。これにより、たとえば棒やモデルガンの先端に取り付けることで、VR内でそれらの位置を割り出し、現実での動きとVR内での動きを同期させることができます。価格は12,500円(税込)です。同梱品としてUSBケーブル、2.4GHzドングル、ドングルクレードルなどが付属。完全充電時には約6時間動作します。
VIVE デラックスオーディオストラップ
「VIVE デラックス オーディオストラップ」は、HTC VIVE本体にヘッドホンを統合し、装着時の調節も手軽にするなど、HTC VIVEの使用を快適にするアクセサリーです。現状でHTC VIVEを装着する際の、本体ヘッドセットとは別にヘッドホンやイヤホンの取り付ける一手間が改善されます。価格は12,500円(税込)。
VIVEデラックスオーディオストラップは「装着時間の大幅短縮」、「ヘッドフォンの標準化」という大きな2つのメリットがあり、自宅でのVR体験ではもちろん、展示会場などでデモ展示等を行う際に有用なアクセサリーです。
汎用ラケット、卓球ラケット
「汎用ラケット・卓球ラケット」、ラケットのフェイス部分にトラッカーを装着することで、ラケットの動きを認識してVRに反映するものです。汎用タイプにおいては、持ち手の部分に長さがあるため、ラケットとしてのみならず、様々な用途に利用が可能になります。
本製品は、2017年12月に開催された「ジャンプフェスタ2018」にて、人気漫画「ブラッククローバー」のVRコンテンツなどに採用されています。展示されたVRコンテンツでは、両手でラケットを振ることで、実際に大剣を振るような感覚が得られました。
Hyper Blaster for VIVE Tracker
株式会社アスクから販売されているVRデバイス「HTC VIVE」向けのガンコントローラー「Hyper Blaster for VIVE Tracker」はトラッカーを固定できる取り付けネジを備えたHTC VIVE専用のガンコントローラーです。標準のHTC VIVEコントローラーボタンを統合しており、グリップボタン、メニューボタンをはじめ、タッチパッドボタンを備えたトリガーを搭載しています。HTC VIVEでのVRシューティングゲームにおいて、VIVEトラッカーを利用した高い操作性を実現するとのことです。
TPCAST
HTC VIVEを無線化する外部デバイス「TPCAST Wireless Adapter for VIVE」(以下、ワイヤレスアダプター)は、HTC VIVEを使用する際、VR体験中にケーブルが手や足にからまったり、動ける範囲が限られる、といった問題を解決するためのデバイスです。
HTC VIVEの配線を無線化することで、ケーブルを気にすることなくVR体験を楽しむことが可能となります。PCショップツクモから発売されており、発売は2018年2月より。価格は35,463円(税別)です。
雲台クリップ
周辺機器としては少し違うジャンルになりますが、「HYPERKIN VR Quick Clip」は、HTC VIVEのトラッキング用センサーを取り付ける際に使用します。これがあればセンサーのために壁に穴をあける必要もなくなりますし、三脚にとりつけることなく利用することができます。
こちらは展示会などで利用している開発者も多く、多方向の位置調整に対応していながら、クランプ式マウントでしっかりと固定することができます。2018年6月29日現在、価格はAmazonで1,963円(税込)です。
おすすめソフト・ゲーム
「Raw Data」
「Raw Data」はSteamの全世界売上1位を獲得したこともある人気のVRアクションゲームです。近未来の日本を舞台とし、プレイヤーは巨大企業・エデンの秘密を暴くために銃や剣を駆使して迫りくるロボットと戦いを繰り広げます。
本作の戦闘は、4種類キャラクターとさまざまな武器を選ぶことができるため、自分好みのスタイルで戦えます。 銃で武装して敵を寄せ付けないプレイスタイルや、ワープ移動を駆使して刀で近接戦闘をするプレイスタイルが可能です。
Job Simulator
未来の世界での仕事を体験することがテーマのVRゲーム「Job Simulator」。本作は2050年が舞台となっており、この時代ではロボットがすべての仕事を行っています。プレイヤーはかつて人類が行っていた「仕事」を体験します。職場はオフィス、キッチン、コンビニ、ガレージの4種類があり、それぞれの仕事をこなしていきます。
本作は真面目にその職業を知ることができるタイプのシミュレーションではなく、紙飛行機を飛ばしたり、ジュースをぶちまけたといった自由度の高さが魅力の、コミカルなシミュレーションゲームとなっています。
「Beat Saber」
映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場するライトセーバーのような光る剣で前から流れて来るノーツをビートに合わせて斬るVRリズムゲーム「Beat Saber」。プレイヤーは赤と青の2本のライトセーバーを操り、ビートに合わせて流れてくるブロック型のノーツを表示された方向から斬りつけます。
本作は発売から1カ月足らずで売上10万本を達成し、Steamでも高評価を集めています。6月11日には、今年後半にPlayStation VR(プレイステーションVR・PSVR)でリリースすることも発表された話題のタイトルです。
「Beat Saber」の体験レビューはこちらです。
そのほかHTC VIVEのオススメゲーム・アプリはこちらです。
Mogura VRでは、日々HTC VIVE(VIVE Pro)に関するニュース、ソフトレビューなどを掲載しています。「もっとHTC VIVEのことを知りたい!」という方は、下記をチェックしてみてください。
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