Holoeyes株式会社は、医療用画像処理ソフトウェア「Holoeyes MD」のApple Vision Pro対応版となるバージョンMD3.0をリリースしました。CTやMRI画像から作成した3Dモデルを、Apple Vision Proのパススルー機能を活用して現実空間に重ねて表示できます。医療従事者は周囲の環境を確認しながら、立体的な医療用画像の確認が可能になります。
Holoeyes MDは、CTやMRIなどの画像診断装置で撮影された医用画像を3Dモデル化するソフトウェア。2020年2月に医療機器認証を取得して以来、全国70以上の医療施設で導入されています。平面モニターでは把握が難しい奥行きのある解剖学的な情報を、3Dモデルとして立体的に表示することで、医療従事者の理解を支援します。主に外科領域での術前シミュレーションや術中表示に活用されており、遠隔医療カンファレンスや臨床教育、研修などの場面でも使用されています。
今回のアップデートにより、2024年10月からMeta Questシリーズ向けに実装されていた「パススルー」機能がApple Vision Pro対応でも利用可能になりました。周囲の様子をリアルタイムに確認しながら、3Dモデルを重ねて表示できます。
Holoeyes株式会社は2016年10月に設立、「医用画像と医療知見を空間的に再現・共有し医療の最適化を実現する」をミッションに掲げています。同社のHoloeyes MDは、外科系医師や歯科医をはじめとする医療者、医療機器・製薬企業、教育機関など、国内外での試験導入を含め、のべ約200の診療科で利用されています。2023年8月には約4億円の資金調達を実施し、人材拡充や技術開発の強化を進めています。
(参考)プレスリリース