触覚デバイス開発を手がけるHaptXは、新型の触覚グローブ「HaptX Gloves G1」を発表しました。HaptX初となる商用デバイスで、発売は2023年の第3四半期を予定。予約受付が既にスタートしており、価格は1ペアで5,495ドル(約81万円、2022年10月31日時点)。SDKやメンテナンスなどが同梱された、企業向け月額サブスクリプション(月495ドル、約7万円)も用意されています。
HaptXは、2012年創業のアメリカを拠点とする企業です(旧名はAxonVR)。VR向けのリアルな触覚再現に取り組み、2021年1月にはグローブ型デバイス「HaptX Gloves DK2」をリリース。2022年9月には、2,300万ドル(約33億円)の資金調達を実施しており、同社の累計資金調達額は、約5,800万ドルに達しています。
企業や軍事、教育現場などでの利用を想定
「HaptX Gloves G1」には、数百個のマイクロ流体アクチュエーターが搭載されています。装着者がバーチャルなオブジェクトに接触する際、圧縮空気の流れを制御する「エアバックパック」がアクチュエーターを動作させ、触覚フィードバックを実現します。バッテリー持続は約3時間です。
本デバイスは企業、軍事、教育での使用などが想定されており、4種類のサイズ(Small、Medium、Large、Extra Large)が用意されています。HaptXは本デバイスを「次世代のヒューマン・マシン・インターフェース技術の基礎である」と説明。従来のデバイスと比べて、人間工学的な改良や新型のハプティクス機能などが導入されている、と解説しています。
企業利用向けのSDKも
月額サブスクリプションに同梱される「HaptX SDK」は、開発者がカスタムアプリケーションを簡単に作成できる機能を提供します。マイクロスケールの表面テクスチャをシミュレートするための、高度な振動触覚フィードバック技術も含まれています。
またROS(Robot Operating System/ロボット用OS)向けのノードも用意されており、「HaptX Gloves G1」を使用してロボットの「手」などにあたるエンドエフェクター部分を制御できます。ゲームエンジン「Unity」や「Unreal Engine」用の各種プラグインや、C++のAPIも搭載されているとのこと。
(参考)VRScout
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