博報堂行動デザイン研究所は、HAKUHODO-XRおよび慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科と共同で、「メタバース経験者の情報行動・欲求に関する調査」を実施しました。本調査では、メタバースを体験した人の約8割が、「現実よりも欲求を実現できる可能性が高い」と感じていると明らかになりました。一方で、没入感や臨場感などについては技術的にまだ不十分と感じており、利用者はリアルとデジタルの適切な使い分けを望んでいます。
調査対象は15歳から69歳の男女2,000人で、うちメタバース利用経験があるのは99人でした。本調査におけるメタバースの定義は不明です。VRヘッドセットを使い没入感のあるメタバースを体験したのか、ブラウザやゲーム機で3DCGのゲームを遊ぶようなメタバースを体験したのか、メタバースサービスと体験するデバイスによって体験は大きく異なることには留意する必要があります。
2024年11月に実施されたこの調査は、メタバース利用者がどのような情報行動を取り、どのような欲求を抱いているかを把握することを目的としています。
調査結果によれば、メタバース経験者は、現実よりも自己や社会の可能性を広げる手段としてメタバースを評価しています。調査で設定された12種類の欲求の達成可能性について、メタバース経験者の平均は61.7%で、調査全体の平均28.8%を大幅に上回りました。
(当てはまると思う12欲求(TOP2))
特に、他者より優位でありたいとする欲求や周囲との一体感を得たいという欲求が強い傾向にありました。また、未知の発見や便利さを求める欲求の達成可能性が特に高いと感じています。社会的影響についても、新しい仕事や医療サービスの向上など、肯定的な変化への期待感が強いことが明らかになりました。

(今後強くなると思う意識(TOP2・メタバース経験者(2024年11月)(C)の上位10項目)
一方で、領域ごとの期待には差があります。公共サービスに関する領域では、街づくりや観光促進、教育分野で高い期待が寄せられていました。博報堂⾏動デザイン研究所らは、「メタバースは没入感・臨場感を求める領域においては技術的に途上と感じられていると推察され、技術進化や深く入り込める体験設計が求められる」とコメントしています。
すべての体験をデジタル上で完結したいわけではなく、リアルとデジタルの使い分けを希望していることも明らかになりました。観光やテーマパーク、ファッション、地元情報など、特に没入感や臨場感が重要な分野については、リアルな体験を望む声が強くなっています。

(様々な情報のリアル・デジタル体験意向(メタバース経験者ベース))
(参考)プレスリリース



