2023年3月22日（日本時間23日）、サンフランシスコで開催中のGDC2023にて、Epic Gamesはオンラインゲーム「フォートナイト」のクリエイターに向けた新たな仕組み「エンゲージメント配当（Engagement Payouts）」を発表しました。
Epic Gamesはエンゲージメント配当を、フォートナイトのクリエイターの新たな収益手段となる「Creator Economy 2.0」と位置づけています。5億人のユーザーを抱えるオンラインゲームに向けて、ワールド（「島」や「マップ」と呼ばれている）を公開したクリエイターはそのエコシステムを活性化することに貢献した貢献度に応じて、フォートナイトが生み出した純利益の40%を配分する形で”配当”を受け取ることができるようになります。
今回クリエイターに分配されるのは、ストアでのアイテム販売やフォートナイトから得たリアルマネーからなる“フォートナイトの粗利益”から「サードパーティの支払い処理による利幅・手数料」を差し引いた”フォートナイトの純利益”の40%です。
この配当の受け取れる対象は、資格を満たすワールドを作成したクリエイターに対して行われるとのこと。ここでの「クリエイター」にはゲーム本編を制作したEpic Games自身も含まれており、Epic Gamesとクリエイターが山分けをする形となります。
なお、Epic Gamesが現時点で公表している受け取る資格は以下のとおりです。
・企業などの法人もしくは18 歳以上の個人
・ Fortnite アカウントが 90 日以上経過している島の作成者
Epic Gamesによれば、18歳未満のクリエイターへの配当も将来的には実現したい、としています。
また、配当の割合を決める方法も合わせて公開されています。
・プレイヤーからの人気度：新しいプレイヤーを惹きつけ、失効したプレイヤーを再エンゲージする島は、Fortnite プレイヤーが好む経験だということを示しています。新たに Fortnite に参加したプレイヤーの数と失効したプレイヤーが Fortnite に戻ってきた数により人気度を算出します。
・プレイヤー・リテンション：プレイヤーが毎日、毎週戻ってくる島は魅力的なゲームプレイだということを示しています。継続的にプレイされていることとプレイヤーが戻ってきていることによりリテンションを算出します。
※フォートナイトクリエイターポータルよりMogura VRにて翻訳
今後、クリエイターとプレイヤーからのフィードバックを受けて指標は追加される可能性があるとのことです。
Epic Gamesはエンゲージメント配当と合わせて、フォートナイトに向けたコンテンツ制作を加速させる「Unreal Editor for Fortnite」を発表しています。本編のゲームだけにとどまらない様々なコンテンツが集まるプラットフォーム構築に向けて、Epic Gamesが大きな動きを見せたと言えます。
Mogura VR News、MoguLiveでは今後Epic Games幹部へのインタビューをはじめ、GDC2023で明らかになったXR/メタバース関連の情報を現地からお届けします。
また、Mogura VRでは、Epic Gamesの動向に関する話を含むXR/メタバース関連の報告会を開催！
4月4日（火）リアル・オンライン配信予定です。
詳細はこちら：https://gdc2023.peatix.com/
