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投資 2018.12.04

VR/AR企業が注目しているデバイスは?最新調査結果

AR/VRやモバイル分野を中心に調査・投資を行うDigi-Capitalは、2018年第4四半期のXRに関わる企業の動向の統計レポートを発表しました。このレポートは、業界企業約900社が、どのようなデバイス・プラットフォームに注目しているかを調査したもの。AR分野ではモバイルAR、VR分野ではOculus Questに高い注目が集まっていることが分かります。

現在、VR/AR業界内で最重要視されているのは、スマートフォンを使ったモバイルAR(76%)です。スマートグラスは第2位(65%)VRヘッドセットは第3位(62%)の関心度です。モバイルAR内では、Appleの「ARKit」とGoogleの「ARcore」が主流を占めています

スマートグラス/AR(MR)は、Microsoft HoloLensが他を圧倒する注目を集めており、そこにMagic Leap Oneが続きます。VRヘッドセットは、Oculus RiftとHTC VIVEがVR関連企業からの大きな関心を獲得しています。

モバイルARが注目されるワケ


モバイルARが大きな関心(76%)を得ている理由として、デバイスとしてはすでに普及しているスマートフォンを使用することによる“普及の速さ”が挙げられています。調査によると、2018年末には9,000万人がモバイルARを使用し、2022年までにはユーザー数は35億人に達すると推定されています。
一方で、調査に回答した企業のうち17%は、プロジェクションマッピングARやウェブXR、ヘッドアップディスプレイ(HUD)などの他の技術を模索しています。
モバイルARのなかでも、Appleの「ARKit」は77%、Googleの「ARcore」は73%の企業がそれぞれ重要視していると答えました。その後ろには「Vuforia」 (39%)「SparkAR」(26%)「Wikitude」(21%)「Snap Lens Studio 」(17%)と続きます。

これら以外のプラットフォームの注力している企業も16%存在します。こういった企業は「6D.ai」「8th Wall」「Unity」「Inhouse AR」などに取り組んでいます。

Magic Leap Oneの衝撃

スマートグラスは2018年現在、主に企業向けとして使用されています。スマートグラス関連の事業を営んでいる企業のうち75%が、MicrosoftのHoloLensに重点を置いていると回答しました。
続いて57%の企業が関心を持っていると答えたのが、2018年8月8日にアメリカ合衆国限定で発売されたMagic Leap Oneです。Digi-Capitalは、開発者向けの販売の段階でこれほどの注目を集めたのは驚異的と分析しています。MicrosoftHoloLensと、Magic Leap Oneの後には、Glass Enterprise Edition(35%)「Vuzix」 (33%)「Meta」 (33%) 「ODG」(32%) と続きます。


(Magic Leap One)

Oculus Questへの熱い期待

各企業のVRヘッドセットは、HTC VIVE(Pro)(73%)とOculus Rift(70%)に集中しています。そのほかのVRヘッドセットは回答から、 Oculus Go (57%)Microsoft Windows VR (53%)Samsung Gear VR (50%)という数値が得られています。Google CardboardとGoogle Daydreamは、39%の企業が重視している、と回答しました。2019年発売予定のOculusの新ヘッドセットOculus Questは、Digi-Capitalの調査の終了直前2018年9月に発表されたにも関わらず、41%の企業が注力していると回答しました。

PlayStationVR(PSVR)は、関心を寄せている企業の割合は回答企業の29%に留まりました。PSVRはPlayStation 4専用のヘッドセットであり、用途も限られています。加えて今回の調査が、ゲーム開発企業以外にも広くアンケートをとったことが数字の理由であると、Digi-Capitalは分析しています。
(参考)Digi-Capital


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