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統計・データ 2024.11.05

メタバース等は10代の利用が突出、“リアルな友人知人と一緒に楽しむ”が7割超 電通が調査報告

電通は、全国10〜59歳の10万人を対象とした「イマーシブメディアに関する調査2024」の結果を発表しました。3DCGを活用したゲーム・メタバース・拡張型広告などのイマーシブメディアの利用実態を調査したところ、特に10代の利用が他世代の約5倍と突出しており、現実世界の友人知人と一緒に楽しむ利用が7割を超える結果となりました。

同調査は、電通グループ横断でXRテクノロジーに関するプロジェクトを推進する「XRX STUDIO」が調査主体となり実施。2021年から毎年行っていた「メタバースに関する意識調査」から調査対象を拡大し、日本におけるイマーシブメディアの認知・理解度や利用状況を把握することを目的としています。

調査では、イマーシブメディアを「3DCG技術を用いたゲーム・メタバース・拡張型広告」と定義し、主要な8つのイマーシブメディアサービスと7つのSNSについて調査を行いました。(調査期間は2024年8月26日〜9月2日)

イマーシブメディアに関する認知度については、イマーシブメディアサービスのいずれか1つでも知っている人は全体の55.5%で、年代別では10代が89.8%と最も高い結果となりました。

また、実際の利用経験者は全体で20.8%となり、10代では65.3%と他の世代(12.6%)の約5倍という結果でした。

1サービスあたりの1日の平均利用時間を見ると、イマーシブメディアが59.8分と、SNSの46.6分を約13分上回る結果となりました。

利用の仕方については、現実世界での友人知人との関わりが強い傾向が見られました。調査結果から、「ゲームをするための場として楽しむ」(78.9%)、「チャットや通話をしながら楽しむ」(73.7%)、「同じ場所に集まって一緒に楽しむ」(72.0%)という上位3項目はすべて、リアルな友人知人との交流を伴うものでした。

また、イマーシブメディア利用者の約半数(48.8%)がアバターやワールドなどの3Dコンテンツの制作経験があることも判明。特に20代では63.6%と高く、「よく制作している」という回答も23.2%と最も高い割合を示しました。

制作に使用するデバイスの利用率は、スマートフォンが全体の85.7%を占めています。次いでゲーム機が66.2%、PCが49.4%。VRゴーグルは11.6%ですが、制作頻度との差分に着目するとPC、タブレット、VRゴーグルが「よく制作している」層との利用率は高くなっています。

電通の調査担当者は「10代は友人とのイマーシブメディア上でのコミュニケーションが主流になりつつある」と分析。さらに、現在の10代を「イマーシブメディアネイティブ世代」と位置づけ、「年齢を重ねて自分のPCを保有する頃には、技術革新によって開発も容易になり、より多くの良質な3Dコンテンツが供給されることになる」と、市場の更なる拡大を予測しています。

調査結果はこちらからアクセス可能です。

(参考)電通


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