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活用事例 2024.12.25

Cellid、東京科学大学・三井化学と医療用に特化したARグラスを研究・開発へ

ARグラス関連技術開発のCellid株式会社は、東京科学大学と三井化学と共同で、医療用ARグラス開発・研究プロジェクトに参画する旨を発表しました。本プロジェクトは科学技術振興機構(JST)の2024年度戦略的創造研究推進事業(CREST)に採択されており、素材開発から臨床検証まで、産学連携で医療現場でのARグラス実用化を目指します。

医療分野では、ARグラスを活用した遠隔診断支援や手術シミュレーション、手術中の生体情報可視化などへの期待が高まっています。しかし、従来のARグラスは重量や大きさの面で、医療現場での長時間使用に課題がありました。

本プロジェクトは「メタマテリアル技術を活用した医療用ARグラスの実現」をテーマに、2024年度から2029年度にかけて研究開発を実施。総額2億9900万円の研究費が投じられます。東京科学大学工学院 電気電子系の雨宮智宏准教授が代表研究者を務めます。

本研究開発では、医療現場での実用性を重視し、通常のメガネレンズと同等の薄さと軽さを実現したウェイブガイド方式のレンズを採用。特に医療術者の視覚的認識を妨げないよう、視野範囲外に表示情報を配置し、必要な時のみ情報が目に入る設計を目指します。

CellidはARグラスの設計・実装技術、ソフトウェアの開発、実証実験の推進を担当。三井化学は光学プラスチックレンズ材料の開発経験を活かし、ARグラス向けの素材開発を担当します。

今後の臨床検証では、東京科学大学大学院医歯学総合研究科の医師の協力のもと、プロトタイプを使用した実証実験を行う予定とのこと。医師からのフィードバックを基に、医療処置を妨げない表示方法の改善や臨床での有効性・安全性の検証を目指します。

(参考)プレスリリース


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