モバイル向けグラフィックチップ(GPU)を提供しているイマジネーション・テクノロジーズは、新たなモバイル向けGPU「PowerVR Furian」を発表しました。同社のモバイル向けGPUは、アップルのiPhone、iPadのチップセットである「A」シリーズに組み込まれています。
同社は、「PowerVR Furian」は現行世代の「PowerVR Rogue」に比べて、次世代のコンシューマー向けデバイスのためのグラフィック性能とコンピューティングを実現しているとして他の改良点を挙げながらも、「VRやARのアプリは高い解像度とフレームレート(描画速度)を要求する」ことへ言及することからリリースを始めています。
「PowerVR Furian」により、モバイルでの限られた制約で、高解像度で没入感のあるグラフィックコンテンツを実現するとのこと。
iPhoneへ採用されるかが、最大の注目
今回発表された「PowerVR Furian」をアップルがiPhoneなどの次期モデルに採用するかは現時点では明らかになっていません。
アップルのVR/ARに関する取組は、公になっていませんが、CEOであるティム・クック氏がARを肯定する発言を多くしているほか、直近では1,000名以上のチームをイスラエルの拠点に置くなど、水面下での動きが観測されています。
iPhoneの10周年とされる2017年。これまで以上にVR/AR機能も注目のポイントとなりそうです。
なお、Androidを提供するグーグルは、既にスマートフォンを利用したVR/ARへの展開を強めており、ハイエンドのVRプラットフォームであるDaydream(日本では未展開)、スマートフォンを広くサポートするVRプラットフォーム、Cardboard、ARに関してはAR技術Tango搭載のスマートフォンが2016年末より登場しています。
(参考)
Imagination Technologies