アップルが米国特許商標庁(USPTO)に出願していた、VR/AR関連と思われる特許が新たに公開されました。特許からは、VR/ARデバイスの操作を指の動きといった細かなジェスチャーで行う技術などが確認できます。
今回公開された特許の名称は「3次元環境にインタラクトするためのデバイス、メソッド、GUI(Devices, Methods, and Graphical User Interfaces for Interacting with Three-Dimensional Environments)」。特許からは、指をスティックに見立てるような形で、親指で上下左右、人差し指で前後の操作を行う図が確認できます。
米メディアRoad to VRによれば、「アップルが、この操作方法はハンズフリーかつモーター効率の良いシステムと考えていることが伺える」とのこと。また特許には、それぞれの指がボタンとして作用するジェスチャー操作も含まれています。
特許内の文章には、現時点で存在するXRデバイスの入力モダリティ(input modalities)に関する、興味深い記述も存在します。
バーチャルオブジェクトと関連するアクションが行った際、不十分なフィードバックしか提供できないシステム。AR環境で求められる結果を出すために、多くのインプットが必要なシステム(中略)これらのメソッドはエネルギーの無駄であり、もう不要の存在です。この特許は、バッテリーで動作するデバイスにとって非常に重要なのです。
振動を活用する特許
Road to VRは、アップルが2021年3月に取得(2018年出願)した「ハプティック・アウトプットシステム(Haptic output system)」にも注目しています。これは頭部に装着する触覚フィードバックデバイスによって、ユーザーの視野の外に存在するオブジェクトに振動で注意を向けさせるというもの。特許図からはイヤホン型からグラス型まで、様々なタイプが検討されていることが伺えます。
特許によれば、VR/AR会議中に喋っている人が誰かを確認するサポートや、バーチャル環境内の重要なオブジェクトにユーザーの注意を向けさせることなどが、ユースケースとして想定されているとのことです。
(参考)Road to VR
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