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テック 2019.07.23

アップル、ビデオシースルー型MRヘッドセットを特許出願

アップルが、MR(Mixed Reality)ヘッドセットに関連する新たな特許を米国特許商標庁に出願していたことが判明しました。出願書類によれば、同MRヘッドセットには視線追跡(アイトラッキング)や表情認識が実装されるとのことです。

カメラを通して現実を見る「ビデオシースルー型」

今回出願が判明した特許の正式名称は「Display System Having Sensors(センサー類を搭載したディスプレイシステム)」。出願日は2019年3月21日となっており、同年7月18日に内容が公開されました。出願書類の中には「MR」という言葉が複数回登場しています。

出願書類に記載されたMRヘッドセットは、本体に内蔵されたカメラによって周囲を認識し、その映像をディスプレイに投影するタイプのもの。こうしたビデオシースルーの仕組みは、VarjoのXR-1などで採用されています。

同じMRヘッドセットでも、マイクロソフトの「HoloLens」やMagic Leapの「Magic Leap One」は、メガネのように現実を直接見ながら視界の中にCGモデルを重畳させる透過型デバイスです。

表情やジェスチャなどもトラッキング

特許の出願書類では、詳細は不明ながら、アップルのMRデバイスは複数のセンサーで表情認識を実現する旨が記載されています。MRヘッドセットにはアイトラッキング用のセンサーのほか、ユーザーの眉やアゴの動きを検出するセンサーが含まれており、これらが複合的に機能することでユーザーの顔認識を実現します。その他、ジェスチャートラッキングの実装も検討されているとのこと。

ARデバイスの開発は進んでいるのか?

アップルは、長らくARデバイスの開発を続けていると考えられてきました。一方で2019年7月中旬、「アップルがARデバイスの製品化を断念した」という情報が台湾系メディアDigiTimesから報じられています。同メディアは、サプライチェーン経由から「事情に精通した人々」からの噂話として、2019年5月にアップルがARデバイスの開発チームを解散させたという情報を掲載しました。

今回出願が判明したMRヘッドセットが、注目を集めているARデバイスとどのような関係があるのかは不明です。アップルからの正式な発表も含め、今後の展開に注目が集まるところです。

(参考)Variety


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