株式会社ジーゼは、東京都新宿区のゲーム開発会社、あまた株式会社を完全子会社化したことを発表しました。ジーゼはこれまで、スマートフォン向けソーシャルゲームを中心に展開してきました。一方、あまたはコンシューマーゲームやVRゲームの開発で高い評価を受けています。両社はそれぞれの得意分野を活かし、今後はXR分野での多様なゲーム体験の提供を目指します。
あまたは、ゲーム開発を主な事業とする企業です。スマートフォンゲームや家庭用ゲームのほか、VRやXRを用いたゲームの制作にも力を入れています。これまで、VRゲームでは『Last Labyrinth』や『オノゴロ物語』、スマートフォンや家庭向けでは『天華百剣 -斬-』や『FINAL FANTASY AGITO』などのタイトルを手掛けてきました。
一方、株式会社ジーゼは大阪府大阪市に本社を置く企業です。主にスマートフォンやPC向けのゲーム開発・運営を行っています。特に、ユーザーが飽きずに楽しめるゲーム運営を強みとしており、10年以上続くゲームタイトルもあります。また近年はVR・XR分野にも活動を広げ、幅広いゲーム開発を手掛けています。
あまたの経営陣はそのままに協業強化へ
今回の完全子会社化に伴い、あまたの現経営陣はそのまま維持されます。また、ジーゼの代表取締役である鈴木智洋氏があまたの取締役に加わります。
両社の協業により、スマートフォン向けゲームだけでなく、家庭用ゲーム機やVR・XRデバイス向けのゲーム開発がさらに進む見込みです。ジーゼの持つゲーム運営ノウハウと、あまたの多様なゲーム開発力を融合させ、両社は新しいゲーム体験の創出を目指すとしています。
直近でVRゲーム市場は大きく動いています。最大のプラットフォームであるMeta Quest向けのゲームは、リッチで重厚な買い切り型のゲームよりも無料プライを起点としたF2P(基本無料プレイ)のゲームが人気となっており、ユーザーの課金行動にも変化が起きています。
一方、こうした市場の変化は制作を行うVRゲームスタジオにも影響しており、タイトルが伸び悩んだVRゲームのスタジオはレイオフや閉鎖なども相次いでいます。
(参考)株式会社ジーゼ プレスリリース