AIスタートアップのOdysseyは2026年6月17日、シリーズBで3億1,000万ドル(約496億円)の資金調達を完了したと発表しました。調達後の企業評価額は14億5,000万ドル(約2,320億円)になります。
Odysseyは2023年に設立されたAIスタートアップで、DeepMindやOpenAI、Teslaなど複数の企業出身の研究者で構成されています。同社が手がける「ワールドモデル」とは、物理法則や因果関係、人間の行動などを学習し、現実世界をリアルタイムで再現・予測するAIシステムです。ロボティクス・医療・教育・ゲームなど幅広い分野への応用が期待されています。
今回のシリーズBはNatural Capitalが主導し、Amazon・GV・AMD Ventures・EQT・IQTなどが参加しました。既存投資家のジェフ・ディーン氏やエラッド・ギル氏らも引き続き名を連ねています。あわせて、Amazon Web Services(AWS)を優先クラウドプロバイダーに採用することも発表。AmazonのAnnapurna Labsと協力し、AWS Trainiumチップ向けのモデル最適化に共同で取り組みます。
Odysseyはこれまでに複数のワールドモデルを発表してきました。物理シミュレーションの精度を高めたOdyssey-2 Maxや、リアルタイムのマルチモーダル対応を実現したStarchild-1などが代表的な成果です。2026年5月には、マルチエージェント対応のAgora-1を公開しました。最大4人が同一のAI生成空間でリアルタイムに参加できる仕様で、人間とAIの双方が対戦相手になれます。シミュレーションとレンダリングを分離した設計を採用しており、複数のプレイヤーがそれぞれ異なる視点から同じ世界を一貫した形で体験できます。ロボットの協調作業シミュレーションなど、ゲーム以外の分野への応用も視野に入れています。
同社は今回の調達を通じて、ワールドモデルの研究開発をさらに加速させる方針です。
なお本記事では、2026年6月18日時点での為替レートを用いて換算しています。
参考
https://odyssey.ml/our-series-b

