ARグラス向け光学エンジンの製造を手掛けるLumusとQuanta Computerが、提携の拡大を発表しました。今回の提携拡大は、反射型ウェーブガイドを使った光学エンジンの量産を進めることが目的です。両社は、ARグラス市場への早期投入を目指します。
今回の提携拡大に伴い、Quanta ComputerはLumusのウェーブガイド開発に特化した専用の自動化生産ラインへと移行しています。この新たな生産ラインの導入で、小型光学エンジンの製造効率や製品の生産数における良品の割合(歩留まり)が向上した、とのこと。今後、両社はさらなる消費者向けARグラスの安定した生産体制の整備を目指します。
Lumusのウェーブガイドは、過去5年間に累計55,000個以上出荷されています。その多くはQuantaを含む複数の製造パートナーが製造したものです。Lumusのウェーブガイド開発技術は、様々な視野角に対応可能でありながら、統一された生産プロセスでの製造が可能です。このため、製造パートナーであるOEM企業は製造プロセスを単純化でき、コスト削減や品質の一貫性を実現できます。
LumusのCEOであるアリ・グローマン氏は「反射型ウェーブガイドの大量生産が難しいという誤解がある」と述べています。同氏はQuantaとの提携を通じ、自動化や工程の最適化、専用の設備への投資を継続的に進めることで、ウェーブガイド量産の明確な道筋を確立したとしています。
一方、Quanta Computerの副会長兼社長のC.C.レオン氏は、自動化設備や専用ラインへの投資に言及し、Lumusのウェーブガイド開発技術の強みと拡張性への期待を示しました。両社が協力して、AR産業が初期段階から本格的な量産へと移行する際のニーズに応えることを目指しています。安定して効率の良い量産体制の構築を目標としています。
Quanta Computer Inc.は1988年設立の台湾企業で、電子機器製造を手掛けています。特にノートパソコンをはじめとする電子機器の受託製造(ODM)に強みを持ち、AppleやDell、HP、Lenovoなどを顧客としています。近年はクラウドサービスやスマートホーム、IoT分野にも事業を広げています。
Lumusは2000年にイスラエルで創業した企業です。ARグラスに使用されるウェーブガイド技術開発を専門としています。同社の製品は、医療分野の外科手術支援システムや航空分野のパイロット用ヘッドマウントディスプレイなどにも採用されています。2020年には、ドイツを拠点とするグローバル産業用ガラスメーカーのSCHOTT社と提携し、ウェーブガイドの大量生産体制を確立しました。
(参考)Auganix
