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業界動向 2024.12.06 sponsored

引き続き存在感を放つ韓国 XR・メタバース総合展で見た韓国企業のサービスとアプローチ


仮想融合産業(メタバース産業)振興法の施行により、国を上げてメタバースコンテンツの振興・活性化に取り組んでいる韓国。専門人材/専門企業の育成を進めており、国の支援によるプラットフォーム/ソリューション開発も活発化しています。

そんな韓国のメタバース・XRビジネス企業が、11月20日~11月22日に千葉・幕張メッセで開催されたXR・メタバース総合展のK・METAVERSEコーナーとして登場しました。本記事では、勢いの感じられる8つの企業を紹介しましょう。

Artygen Space・教科書にARコンテンツを追加する「ar+i」

AIおよびARコンテンツを得意とするArtygen Spaceは、2つのサービスを展示しました。1つは「ar+i」。印刷済みの本にARマーカーのシールなどを貼ることで、カメラと連動したAIがマーカーを認識、印刷内容に関係したARコンテンツをスマートフォンなどで見ることができます。

紙面上では動きのなかったビジュアルを画面上で動かしたり、音声によるガイドを追加したり、レコードを模した印刷物をカメラが認識できるように置くと、音楽が流れるといったこの仕組み。技術的には一般的なものといえます。しかしこのサービスを作ったキッカケが面白い。様々な教科書の在庫を抱えていた大手出版社から相談をもちかけられ、AR連携コンテンツを提供したら売上が大幅に伸びました。

すでに300冊以上の教科書と連携するインタラクティブなARコンテンツをリリースしており、多くの子どもたちが喜んだことから、グローバルでも需要があるサービスだと認識しているそうです。

また、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。教科書に印刷された写真や図柄に合わせて落書きしたことを。「ar+i」には、子どもたちが描いた落書きを、アプリを通じて共有する機能があります。この仕組みでは、リンクされたページをARで読み込むことで、友達が描いた落書きが画面上に表示されます。教科書の内容を理解するためのメモを共有することも可能で、幅広い活用が期待できそうです。

もうひとつは、「wyft」。パンフレットやポスター、サイネージのQRコードを読み取ると、写真部分が動画に置き換わって動き出します。。韓国での活用事例を担当者の方に伺ったところ、インタラクティブな宣伝機能だけでなく、スマートフォンの操作に不慣れなシニア層向けのコンテンツとしても効果的であるとのことでした。

実際、マンションなどでポップアップストアを開催し、シニア層の方々に画面やカメラの操作方法を教えるとともに、「wyft」を使ってARコンテンツを表示させ、ECサイトのランディングページにたどり着くとプレゼントを贈るといった施策を行ったそうです。この取り組みは多くの人々に喜ばれたとのことです。

「Artygen Space」の公式サイトはこちら

GLOBEPOINT・子どもでもVRコンテンツが作れる教育教材「VRWARE Edu School」

教育×テクノロジーのEdTech企業であるGLOBEPOINTが展示していたのは、PCやタブレットで3Dマップを作成し、その上に○×クイズなどのアクティビティを自由に配置できる制作ソフトウェアです。山や湖、建物や道路、恐竜など様々なアセットがあらかじめ用意されており、箱庭を作る感覚で自分好みの空間が作成できます。

操作してみたところ、マインクラフトより少し難易度が高いものの、小学生であれば短時間で操作方法を覚えて各ツールを使えるようになると感じました。

制作したコンテンツは、Google Cardboardのようなスマートフォンを差し込むタイプのVRゴーグルで利用できます。3D空間に飛び込んで、自分が制作したワールド内を移動しながら楽しめるだけでなく、家族に体験してもらうことも可能です。また、データを共有すれば、教師や友達と一緒にバーチャルツアーを満喫できます。

GLOBEPOINTはPICOとパートナーシップ契約を結んでいるため、スマートフォンベースのVRコンテンツとしてエクスポートすることには少し疑問がありました。この点について尋ねたところ、XRヘッドセットは依然として子どもたちが購入するには高価で重いこと。また、PCで動かす場合、家庭にあるスペックの低いPCでは満足な体験が難しいことが課題として挙げられました。そのため、スマートフォンでも快適に動作するよう設計されているとのことです。

子どものクリエイティビティを刺激する効果があることから、韓国では500以上の小中学校で導入されているそうです。なお、ベースとなるコンテンツはGLOBEPOINTが独自に開発しています。

GLOBEPOINTの公式サイトはこちら

Kai・写真1枚だけで様々なテイストの3Dアバターが作れる「Mingle AI」

オンライン、オフラインを問わず、様々な技術を持つKaiのブースには、生成AIを活用したアバター作成ソリューション「Mingle AI」が展示されていました。3DCGの製作には専門知識が必要なうえに多くのコストを必要とすることから、生成AIアバターオーサリングツールを開発したそうです。

同様の技術はグローバルで開発が進んでいますが、「Mingle AI」は1枚の写真で顔や身体、関節の特徴を認識し、テキストプロンプトでリアル寄りアバターも、アニメ調に改変したアバターも作れるところ。また生成したアバターはFBXフォーマットでエクスポートできることから、様々なプラットフォームで使えるとアピールします。

拝見したアバターはカートゥン調というべきでしょうか。メタバースプラットフォームの「ZEPETO」や「Bondee」などで見ることができるタイプ。グローバル市場で存在感を高めるには、各国のアバタートレンドを掴む必要があるかもしれないと考えながら、担当者の方にお話を聞くと、「各国のユーザーが好むスタイルをプロンプトで処理できるような生成AI技術を考えている」とのことでした。

アバターの形状だけではありません。ダンスモーションなどの動きもつけることができます。踊りが苦手な人でもリアル寄りのアバターで”踊ってみた”ムービーが作れるであろうこの技術。アバターコミュニケーションだけではなく、ライバーにとっても見逃せないものとなりそうです。

Kaiの公式サイトはこちら

JL STANDARD・故人をデジタルツイン化するAI追悼サービス「SOUL LINK」

筆者が見ていた限り、会場の中でも特に賑わっていたのがJL STANDARDのブースです。彼らは故人の顔写真、音声データ、会話データを元に生成AIが性格・感情をもったバーチャルヒューマンを生成。テキスト・動画メッセージを生成し、テキストチャットで会話ができるサービス「SOUL LINK」を展示していました。

遺族に慰めを届け、感情的な癒しをサポートするという同サービスは、記憶の中にある人のデジタルツイン化といえるでしょう。倫理的に正しいものかどうか、きっと国・文化ごとに判断が異なってくると思われます。しかしXR・メタバース総合展の会場では、セレモニー業界と思われる来場者が多く集っていました。

もともと芸能人の3D化や、バーチャルヒューマンを開発していたJL STANDARD。エンターテインメント領域で活躍していた同社ですが、担当者の方によれば、セレモニー市場におけるデジタルツインの産業がなかったことに着目して、メモリアルサービスとして打ち出したとのこと。

今後は、亡くなったペットのメモリアルサービスとしても拡張していきたいそうです。

JL STANDARDの公式サイトはこちら

他にも見逃せない! 注目の韓国のXR新サービス

ImmersiveCast・ゲーム型アバターSNS「Storymate」

人狼、マーダーミステリーなど、ロールプレイをしながらのコミュニケーションゲームは面白いもの。ImmersiveCastの「Storymate」はそんなロールプレイの要素を取り入れたSNSです。

アバターを作るだけではなく、ワールドにストーリーとNPCアバターを設置。各NPCに会話設定を行うと、NPCはストーリーと設定に沿ってインタラクティブに行動してくれます。

他のユーザーがワールドにアクセスしたときは、イマーシブシアターのように登場人物の一人となって動き回ったり、NPCの会話設定を変更することでワールド作者の想像を超えるストーリー展開となっていきます。

ImmersiveCastの公式サイトはこちら

Rebel9・たまごっちのような感覚もあるAIモンスターとのふれあい「Geomul Garden」

韓国のデジタルクリエイティブスタジオRebel9は、ユーザーのアイディアとAIのチカラによって生み出されたモンスターとのコミュニケーションアプリ「Geomul Garden」(怪物庭園)を展示していました。

地球とは異なるロジックの環境において、どんな生物が生まれて育っていくのか。Rebel9が考える体験デザインをもとに、ストーリーとキャラクターがAIによって変化しつづけるコンテンツになっています。

モバイルアプリでは「たまごっち」のように、簡略化されたドット絵で表現されるのも魅力の1つといえます。

Rebel9の公式サイトはこちら

Superbean・正しく効率のよい泳法を学べる「XRightEdu」

VRコンテンツプロダクションのSuperbeanが展示したのは、VR教育用プラットフォームの「XRightEdu」。教師も受講者も同じ仮想空間の中にログインして、教育コンテンツを同時視聴したり、問いに答えていくことで学んでゆけるシステムです。

ブースで体験できたのは、スイミングの事前トレーニング用コンテンツ。基礎泳法からスクーバダイビング、アーティスティックスイミング、サバイバルスイミングなど、学校の体育授業では学べない項目のコンテンツも用意されていました。

学校の屋外プールが使えない夏以外の季節でも、授業に取り組むことができるというメリットがあるそうです。

「Superbean」の公式サイトはこちら

MillenialWorks・様々なタッチのAI自撮り写真が作れる「Ani Moment」

人物写真をベースに生成AIがマンガ調、アニメ調、カートゥーン調など様々なスタイルのキャラクターに変化させ、好みの背景とセットにしてプリントしてくれるAIキャラクター変換フォトブース「Ani Moment」は、MillenialWorksの製品です。

端的にいえば最新型のプリクラ。必要な設置面積は1坪で、ゲームセンターやショッピングモール、イベント会場などの空きスペースを使ったビジネスが可能です。

Ani Momentで生成したキャラクターと自分の声を合わせて、TVアニメのように動かせるサービス展開も企画中とのことです。

「MillenialWorks」公式サイトはこちら

今回訪れたブースと企業に共通していたのは、需要を的確に捉えたうえで、サービスの切り口が明確であることです。身近な課題を解決するためのエンジニアリングに本質を置いたサービスだと感じました。


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