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企業動向 2024.10.08

デジタルツインツールMatterport、生成AIによる「家具の除去」、複数のスキャンデータの統合など大規模アップデート

デジタルツインSaaSを提供するMatterport(マーターポート)が、2024年秋に生成AI技術を活用した新機能「デファーニッシュ」機能をリリースすることを発表しました。ユーザーはワンクリックで不動産物件内の家具や物を画像から取り除くことができます。また、複数のスキャンデータを統合する「マージ」機能や、現場でタグ付けができる「フィールドタグ」機能も導入されます。

Matterportは2011年に設立された「デジタルツイン」を主力とする企業であり、同名のSaaSを提供しています。同社は実際の建物や空間をカメラやセンサー等で不動産の内部をキャプチャして3Dデジタルモデル化する特許技術を持ち、「3Dウォークスルー」と呼ばれるバーチャル内覧サービスを提供しています。

Matterportでは、専用のセンサーつきカメラだけでなく、スマートフォンに搭載されている標準的なカメラでも空間をキャプチャ可能。様々な不動産の「オンライン内見」や「VR内見」サービスに使われています。

同社のサービスは既に177カ国で展開されており、1,200万点以上の空間データを保有しています。毎月数十万件のデジタルツインが不動産業向けに生成されており、その規模は業界最大級です。2021年7月にはナスダックに上場を果たし、2022年4月には日本法人を設立。2024年4月に不動産情報企業のCostar Groupにより買収されました。

今回発表された新機能の概要は以下の通りです:

・「デファーニッシュ(家具の除去)」機能:生成AI技術を活用し、バーチャル物件リストから家具や他の物をワンクリックで削除

・物件説明文の自動生成機能:AIを活用して、わずか数秒で詳細で魅力的な物件説明文を生成

・「マージ(統合)」機能:複数のデジタルツインをシームレスに結合

・「フィールドタグ」機能:スキャン中に現場でリアルタイムにタグを追加

特に注目すべきは「家具の除去」機能です。同社担当者によると「これまでは一眼レフカメラで撮影した画像を編集ソフトを用いて手作業で処理したが、新機能ではAIがその作業を全自動で行うため、作業負担が大幅に軽減される」とのこと。除去後の建物空間をバーチャルで歩き回ることも可能で、商業施設・工場・建設現場・物流施設等にも物件の種別を問わず活用できます。下記リンクからでも体験が可能です。

https://showcase-next.matterport.com/show/?m=nny0cferzw433q1wyh5hd846c&log=0

(画面左下のソファーアイコン(「家具を非表示にする」)をクリックすると、家具が自動的に消える様子が確認できる。すべてAIによる全自動処理とのこと)

また、AIを活用した物件説明文の自動生成機能も導入されます。この機能により、デジタルツインの空間データを基に、数秒で詳細かつ魅力的な物件説明文を作成できるようになります。

さらに、大規模プロジェクト向けの新機能として「マージ」機能が追加。複数のデジタルツインを一つのモデルにシームレスに統合できます。例えば、ホテル全体のデジタルモデルを各階ごとに作成し、後から一つの3Dツアーにまとめることができます。また、複数のチームメンバーが同時に建物の異なる部分をスキャンし、後で統合することもできるため、大規模な建築物でも効率的にデジタル化できるようになります。

「フィールドタグ」機能は、現場でのワークフローを改善します。スキャン中にリアルタイムでタグを追加できるため、後から確認するために再訪問する必要がなくなります。これにより、プロジェクト関係者間のコミュニケーションが円滑になり、作業効率が向上すると期待されています。

(参考)プレスリリース


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