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【体験レポ】Windows MR モーションコントローラーその使用感や如何に

2017年10月には、新たなVRヘッドセットの登場が予定されています。マイクロソフトがWindows Mixed Realityのプラットフォームのもと、PCメーカー各社から発売するPCメーカー向けの没入型MRヘッドセットです。メーカーとして参加が明らかになっているのはAcer、DELL、ASUS、HP、Lenovoなど世界的なPCメーカーばかりです。各社形状は異なりますが、いずれもマイクロソフトのWindows Mixed Realityに対応しており、共通した特長を兼ね備えています。

MRヘッドセットでは、Oculus RiftやHTC ViveといったハイエンドVRヘッドセットと同じような体験が可能になります。注目されているのは、その価格と使い勝手の良さです。価格面では、299ドル(日本では4万円と推測)からという手軽な価格でMRヘッドセット自体が販売されるだけでなく、動作するために必要なPCの要件も低くなっています。また、外部センサー不要でハイエンドVRで重要な「位置トラッキング」が可能なため、VRの中で自分の身体を動かして動くことができます。

そして、Oculus RiftやHTC Viveに共通する特長として大きいのが、「手がVRにある」ハンドトラッキングです。自分の手を動かすと、VRの中でも全く同じように動き、VRの世界に干渉できるため、その世界にいる実在感が飛躍的に向上します。MRヘッドセットは、ゲーム用のXbox Oneコントローラーでも体験できますが、マイクロソフトが開発したハンドコントローラーも対応、同梱版を発売するメーカーもあります。各社の同梱版の価格から、コントローラーの価格は100ドルと推定されます。日本での価格は未公表です。

8月31日から横浜で開催された開発者イベントCEDEC2017にて、MRヘッドセット向けのコントローラー「Windows MR モーションコントローラー」が日本初展示となりました。本記事ではその様子をレポートします。

見た目よりも軽いコントローラー

Windows MR モーションコントローラーは、手に持って握るハンドコントローラーです。Oculus Rift用のTouchコントローラー、HTC Vive用の付属コントローラーを彷彿とさせる外見となっています。手に持ってみると、思いの外軽い印象です。HTC Viveのコントローラーよりは軽く、Touchと同程度かやや重い程度の重量感です。乾電池で動作します。


手で持ってみたところ(左手)しっかりなじむ

外見で特徴的なのは、上部にある円形の部分です。こちらはヘッドセットの前面についたフロントカメラによる位置認識(トラッキング)に使用されます。

やや癖のあるボタン配置

コントローラーのボタンは前面に2つとタッチパッド、スティックがあり、親指で操作します。背面は上部の人差し指が置ける場所にトリガーボタンが、下部の中指が置ける場所にグラブボタンが配置されています。

ボタンに関しては操作してみると慣れるまでやや時間がかかると感じました。特に前面のタッチパッドとジョイスティックの位置関係。ジョイスティックを倒そうとしてタッチパッドに触れてしまったり、下部にあるWindowsボタンを押してしまったりと、初見では誤操作が多くなりました。またトリガーとグラブボタンの位置が離れており、特に人差し指が離れてしまうことがありました。

最大の懸念:トラッキング範囲は?

Windows MR モーションコントローラーで体験できたコンテンツは、Windows Mixed Realityのホームシーンのみでした。手に持ったコントローラーからポインターのように線が伸びており、両手から出る線でウィンドウや物体を掴んで動かしたり、ポインタとしてクリックすることもできます。

そして、このコントローラーの最大の特徴でもあり懸念は、「外部センサーを使わずにヘッドセット前面のカメラでのみトラッキングを行うため、トラッキング範囲が正面に限られる」ということ。実際に体験したところ、視界の外(トラッキング範囲外)にコントローラーがいくと、位置のトラッキングが失われますが、方向の情報は取得されるため、「ちょうど範囲から外に飛び出した地点からポインターが表示され、動かすと角度だけが変わる」状態でした。なお、筆者の体感では、視野角(体験したAcerの開発者版は水平視野角90度)よりもトラッキング範囲は広く感じましたが、実際のトラッキング範囲の具体的な数値を知ることはできませんでした。


MRヘッドセットでは前面にある左右1対のカメラでトラッキングを行う

トラッキング範囲外になった場合は、角度のみということで、Oculus RiftやHTC Viveのように、視界の外でも銃を抜いて的に向けて撃つ、といった所作は擬似的にしか再現されません。

また、トラッキング精度はHTC ViveやOuculus Touchと比べるとややリフレッシュレートが低い印象です。範囲外からコントローラーを戻した際に、位置を見失ってしいまうロスト現象も見受けられました。

気になる点はあったものの、メニュー選択や物体の移動など正面での動作に関しては、問題なく行うことができました。残る不明点である価格に関して、ドルベースでの100ドルという価格が、そのまま日本で1万円程度で発売されることに期待したいところです。

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この記事を書いた人

すんくぼ(久保田 瞬)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。Boothにて書籍「寝転んでNetflixを観ると、 VRの未来が見える」販売中

Twitter:@tyranusii

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