株式会社矢野経済研究所は、2025年度のVTuber市場が前年度比20%増の1,260億円に達するとの市場予測を発表しました。
今回の調査では、市場全体の収益構造が多様化していることが明らかになっています。特にグッズ販売が市場の半数以上を占めており、ライブストリーミングやBtoB事業など多角的な収益源が市場の成長を支えています。VTuber市場は、黎明期のライブ配信中心のモデルから脱却し、多様な収益源を持つ成熟市場へと進化しています。

本調査は2024年11月から2025年3月にかけて実施されました。対象はVTuberをマネジメントする事務所やプロジェクトを運営する企業で、専門研究員による直接面談(オンライン含む)、アンケート、電話調査および文献調査を併用して行われました。調査では、「グッズ」「ライブストリーミング」「BtoB(タイアップ広告、IPライセンスによる版権・商品化権ビジネス)」「イベント」の4つのセグメント別動向や参入企業の動向、VTuber市場の将来展望などが示されています。
2023年度のVTuber市場規模は前年度比153.8%の800億円でした。このうちグッズが445億円と市場の55.6%を占め、次いでライブストリーミングが160億円(20.0%)、BtoBが131億円(16.4%)、イベントが64億円(8.0%)です。特にイベント、グッズ、BtoBの各領域が大きく成長し、市場全体が拡大傾向にあります。
矢野経済研究所は、2024年度の市場規模見込みは1,050億円、2025年度は前年度比120.0%の1,260億円規模になると予測しています。
VTuber市場拡大の要因は
本調査の定義によれば、VTuberとはアニメ調のアバターを使い、新たなキャラクターとして配信を行うインフルエンサーであり、IP(知的財産権)としての特性も持ち合わせています。そのため、キャラクターデザインを活用したグッズ販売や作品出演などのIPライセンスビジネスだけでなく、演者自身の個性を活かしたファンとの交流が可能です。企業タイアップの際にも高いエンゲージメントを実現できる特性を備えており、これらの特性がVTuber市場規模拡大の要因と指摘されています。
本調査では、VTuberは日本国内ですでに確固たる市場を確立したとして位置づけられています。収益源がライブストリーミングからグッズやBtoBへ多角化し、多くのVTuber事務所が海外への展開を進めるなど、今後も市場のさらなる成長が示唆されています。
(参考)株式会社矢野経済研究所