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活用事例 2020.06.22

“VRソーシャルケア”は、ロックダウン下の人々を救うかもしれない

ソーシャルVRアプリ「vTime XR」は、プライベート版のVR/ARプラットフォームを開発・発表しました。英国でソーシャルケアを行う団体と提携し、バーチャル空間でケアを行える、プライベートな場を提供します。

「vTime XR(旧vTime)」は、2015年に配信を開始したソーシャルアプリです。一般ユーザー向けのソーシャルVRの1つで、VRヘッドセット以外にもAndroid、iOSアプリからも楽しめます。2019年からはARにも対応しました。

プライベートなVR空間提供

今回のプロジェクトは、ロンドンを拠点とするソーシャルケア団体The Cornerstone Partnershipへのライセンス提供という形で行われています。同団体は、イギリス国内の複数の地域とパートナーシップを結び、弱い立場にある子ども達やその家族に向けサポートを行っています。

vTimeが提供するのは、誰もが自由にアクセスできる通常の「vTime XR」とは独立したサービスです。同社は「英国の地方自治体が、(新型コロナウィルス)感染症の流行下にあっても、子どもや大人への大切な業務(ケア)を続けられる、閉鎖されて、安全な空間」と称しています。同社によると、ユーザーはこの空間でプライベートに家族や指導者と会ったり、セラピーを受けたりといったことができます。

”座って会話”がソーシャルケアに最適?

The Cornerstone Partnershipの共同創設者Helen Costa氏は、ロックダウン下でも子ども達への安定したサポートや、”virtual respite(バーチャルな一休み)”の空間を提供できると、この取組を評価しています。

またメディアRoad to VRは、「vTime XR」の持つ”チャットの人数が制限されている”、”チャットは座って行う”という特長を指摘。より親密な会話が行える点や、動きを伴わないシンプルな操作で、ソーシャルケアに適していると解説しました。

vTime社によれば、ロックダウンの開始以降、1日当たりの新しいユーザー数は79%も増加したとのこと。コミュニケーションを行う新たな空間として、引き続き注目されていきそうです。

(参考)Road to VR
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