教育や医療など、様々な分野において需要が生まれつつあるVRですが、グラフィックデザインにおいてもその需要が見込まれています。
スペインのマドリッドに拠点を置くグラフィックデザイン企業、Ralajaelcocoは先日、360度コンテンツの『Singularity』をリリースしました。約4分間の本コンテンツはアブストラクトな図形とタイポグラフィを使ったVR体験で、VRを用いたグラフィックデザインの可能性を示すものです。
VRはグラフィックデザインを変える
Ralajaelcocoの共同設立者であるFrancesco Furno氏によると、現在のVRコンテンツやゲームはグラフィックデザインの要素を欠いており、このことが『Singularity』の制作へと至るきっかけになったとのことです。
また同氏は、現在のグラフィックデザイン業界は「沈滞期」にあるとも語っており、新しいアイデアが登場せず伝統に固執する現在の状況において、VRは新たな息吹をもたらす存在だと語っています。
Ralajaelcocoはこれまでに、VRアプリのインターフェイスのデザインを数多く手がけており、VRはグラフィックデザイン業界においても大きな投資対象になり得ると語っています。同社は今後もVRコンテンツの開発に注力し、現在はバーチャル空間でリアルタイムでグラフィックデザインを生成するアプリの開発に取り組んでいるとのことです。
「VRは(グラフィックデザインの)すべてを変え、グラフィックデザイナーは全く新しい時代に突入する」とFurno氏は語っています。ゲームや様々な用途のVRアプリにおいて、ホーム画面などのインターフェイスのデザインはユーザビリティにおいて重要な要素であり、VRに対応したグラフィックデザインは需要の伸びを期待できます。
『Singularity』はOculus RiftとGear VRに対応しており、Oculus Storeから無料でダウンロードすることができます。
(参考)
VRScout / This 360 App Combines Graphic Design and VR(英語)
https://vrscout.com/news/360-app-vr-graphic-design/
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