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業界動向 2020.06.17

HTC、リモートワーク向けVRツールをひとまとめに 2020年Q3リリース

HTCは、リモートワークやコラボレーション支援のツールをセットにした「Vive XR Suite」をリリースします。企業で必要なVRツールをひとまとめにし、スムーズな導入を促す狙いです。

5つのVRアプリを同時導入

新型コロナウィルスの流行で世界各地でロックダウンが続き、在宅勤務や自宅学習のニーズが強くなっています。遠隔でのコミュニケーションや協業のツールとして、VRへの注目もアップ。そこでHTCが打ち出すのは、エンタープライズ向けのVRアプリケーション5つのバンドル「Vive XR Suite」です。

ユーザーは一度サインインするだけで、下記5つの機能(アプリ)を利用できます。VRの導入がより容易になると期待されています。

・VIVE Sync
利用するアプリ:VIVE Sync
用途:ミーティング

・VIVE Campus
利用するアプリ:VirBELA
用途:バーチャルオフィス

・VIVE Sessions
利用するアプリ:ENGAGE
用途:講義

・VIVE Social
利用するアプリ:VRChat
用途:SNS

・VIVE Museum
利用するアプリ:Museum of Other Realities
用途:展示

バンドルはPC向けのVRヘッドセットに対応。またVive Focusなどの「VIVE Wave」対応のデバイスでも利用できます。さらにHTCによれば、VRヘッドセットがなくても、PCやスマートフォン(一部アプリケーションのみ対応)での利用も可能ということです。

バンドルには疑問符も?

このように「Vive XR Suite」には、複数のアプリを一度に導入できるという手軽さはあります。一方で、似たようなツールに同時に対価を支払うユーザーがいるのか、オフィスと展示が両方必要な企業がどれだけ存在するのか、といった指摘もあるでしょう。

サインインは一度で済むものの、HTCは「Vive XR Suite」が5つの”別々のアプリケーション”から成り立つ、という表現をしてします。異なるアプリ間で、アバターやユーザーの作成したコンテンツ、インターフェースといったものを共有できるかは不明です。

「Vive XR Suite」の発売は2020年第3四半期を予定。無料版と、「エンタープライズ・クリエイターレベルの機能と商用ライセンスのついた」定額利用版の双方がラインナップされます。またHTCは、バイドゥやHPらとパートナーを組み、販路を確保するとしています。価格は未発表です。

(参考)Road to VR
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