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業界動向 2019.02.20

“人の眼”レベルのVRを目指すVarjo、VRヘッドセットVR-1発売 価格は6,000ドル

フィンランドのVarjoは、PC向けのVRヘッドセットVR-1を発売しました。価格は6,000ドル(約66万円)。視線追跡機能を搭載し、現行世代のVRヘッドセットの20倍以上の高解像度を実現している点が最大の特徴です。VarjoはVR-1の用途を産業デザイン、トレーニング、シミュレーション、建築、エンジニアリング、建設などに想定して法人限定としています。発送国に日本は含まれていません。

Varjoは、“人の目”レベルの高解像度のVRの実現を目指してVRヘッドセットの開発を進めているフィンランドのスタートアップです。2018年内に発売するとされていた初のVRヘッドセットがついに発売されました。

VR-1は、産業向けを謳っているVRヘッドセットです。片眼ごとにディスプレイを2つ実装しています。より低い解像度のディスプレイと、サイズが小さく超高解像度のマイクロディスプレイ(視野角にして20度以下に相当)を使用。中心窩に高解像度の映像を描画し続けます。この仕組みにより、”人の眼のレベル”の見え方を実現しようとしています。

中心の解像度は視野角1度あたり60ピクセルとなっており、現在市場に出回っている他のいかなるVRヘッドセットと比べても20倍のピクセル密度(高精細さ)を誇る、とのこと。背景となる低解像度ディスプレイの解像度は1,440×1,600。HTCのVIVE Proと同水準です。

Varjoの公式サイトによれば、視野角は87度。低解像度のディスプレイと高解像度のディスプレイともOLED(有機EL)を採用。マイクロディスプレイは90Hz、低解像度のディスプレイは90Hzで駆動します。瞳孔間距離は自動で調整されます。

位置トラッキングは、VIVE ProやStarVR Oneと同様SteamVR 1.0と2.0に対応しています。PCとはUSB-Cケーブルで接続し、ケーブルの長さは10メートル。重さは単体で605グラム、ヘッドストラップを合わせて905グラムです。ベースステーションとコントローラーは付属しません。UnityとUnreal Engine4に対応しているほか、Autodesk VRED、PREPAR3D,Zerolight、VBS Blue IGなどの各種産業用ソフトに対応しています。

 

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Varjoによると、出荷先は北米、ヨーロッパ各国、そして香港の34カ国。日本は含まれていません。価格は5,995ドル(5,995ユーロ、約66万円)で、995ドルで1年間の保証やサポートの強化、アイトラッキングソフトウェアの商用利用ライセンスが含まれた「サクセス・ライセンス」が販売されています。

Varjoは、ARパススルーのための追加パーツを2019年後半に発売するとしています。

VR-1は、以下のイベントに出展予定です。

GDC@サンフランシスコ・米(3/18~3/23)
GTC@シリコンバレー・米(3/18~3/21)
Laval Virtual@ラヴァル・仏(3/20~3/24)
Modsim World@ヴァージニア・米(4/22~4/24)
Digility Developers Conferenve@ケルン・独(5/8~5/9)
Augmented World Expo@サンフランシスコ・米(5/28~5/31)

(参考)Varjo公式Road to VR

2019/2/20 14:30 アイトラッキングに関する記述を訂正致しました。


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