VR技術やAR(拡張現実)技術の使用は軍事機関の間でも広がっています。
アメリカ海軍は6月に開催される公開訓練Trident Warrior exerciseにて、射撃をナビゲートするARヘルメットを使った銃砲練習を公開します。
射撃をナビゲートするARヘルメット
米海軍がロサンゼルスに拠点を置くソフトウェア開発企業Daqriと共同で開発したARヘルメット「GunnAR」は、海軍兵の銃砲をサポートするヘルメットです。
GunnARは兵士に上官からの砲撃命令を伝えるとともに、視界に射撃情報のデータを共有します。また、ターゲットの位置や状態を認識し、“撃て”や“撃ちかたやめ”などの命令を発することもできます。
GunnARの開発者は「戦場では他の銃撃などで、射撃の命令を含めほとんど何も聞こえません。GunnARは戦場で銃撃の際に兵士たちのコミュニケーションをより円滑にしてくれます」と語ります。
また、GunnARは兵士たちの銃撃練習でもその効果を発揮しています。
the West 2017 Navy Conferenceにて、実際にGunnARを使ったAnthony Cociffi 三等海曹は「さまざまな銃撃練習をしてきましたが、全く新しい経験でした。費用も節約できますし、場所も必要でありません。とても役に立つと思います。」とコメントしています。
GunnAR以外にも、オーストラリア空軍が次世代部隊向けにHoloLensを使ったテストやデモを行ったり、各国の軍事機関がHTC ViveやOculus Riftを使い軍事教練用シュミレーションを採用したりと、軍隊でのVR/AR技術の使用が増えています。
(参考)
US Navy Testing Gunnery Augmented Reality Helmet Next Month
https://vrscout.com/news/us-navy-augmented-reality-helmet-gun/ (英語)
Trident Warrior exercise 公式情報 https://defensesystems.com/articles/2017/04/21/trident.aspx (英語)
※Mogura VRはVR Scoutとパートナーシップを結んでいます。