Youtubeは、人権団体との共同作品であるVR動画を公開しました。テーマは監獄にいる少年少女。刑事司法の問題点にスポットライトを当て、変革を促す取組です。
全米で48,000人の子供が獄中に
プログラムのリーダーを務めるMalika Sadda Saar氏によれば、全米で48,000人の少年少女が獄中にいます。そのうち10人に1人は、法律で禁じられているにもかかわらず、成人と同じ刑務所に収容されているということです。彼らの多くは1日の23時間を独り監禁状態で過ごし、独房を出て他人と交流できるのはわずかに1時間程度だと言います。
YouTubeは刑事司法に関するイニシアティブの中で、この問題に取り組みます。「Project Witness」は、こうした子供たちの実態に迫る360度動画です。
ムービーは、Campaign for Fair Sentencing of Youth(CFSY)との共同で制作されました。約7分間の作品では、過去に獄中にあった子供たちが、自らの体験を明らかにします。視聴者はVR内で薄暗い独房を移動。聞こえる物音からは、そこが暴力で満ち、危険を感じる場所だということが分かります。
技術を人道支援に活用
「人権活動を行う法律家として、私は多くの時間を獄中にいる少女たちの訪問に費やしてきました」Saar氏はプレスリリースの中で、コンテンツの意義を説明しています。
「少女たちの苦しみを、そしてさらに言えば獄中にいる48,000人の全米の子供たちのことを、人々の目にしてもらうことは不可能でした。(中略)私は(グーグルの)市民権・人権に関する主席弁護士として、より優れた人道支援のために技術を活用したいと考えていました。YouTubeとグーグルはいつも、人々が自身のストーリーを変えていくためのツールなのです」
動画はYouTubeで公開され、ウェブブラウザやモバイル端末、VRヘッドセットで視聴できます。
(参考)VRScout
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