Metaと英マイクロLEDメーカーPlesseyが、ARグラス向け高輝度赤色マイクロOLEDディスプレイ開発に成功したと発表しました。600万nits(ニット)の高輝度を実現しながら、5マイクロメートル未満の高解像度と低消費電力を両立。、ARグラスを含むXRデバイスにおける技術的課題を克服し得るものとして期待されます。
Plesseyは、英国デボン州に製造施設を持つ半導体・光エレクトロニクス企業です。同社は独自の製造プロセスを開発し、AR/VR/MR向けのディスプレイソリューションを提供しています。長年にわたる半導体技術の専門知識を活かし、従来のディスプレイ技術に革新をもたらすマイクロOLED開発に注力してきました。
今回の開発成果は、ARグラスの実用化に向けた重要な進展といえます。「マイクロOLED」は小型の有機EL(OLED)ディスプレイを指します。小型軽量、かつ高解像度を実現できることから、主にミラーレス一眼カメラのビューファインダー、Appleの「Vision Pro」、グラス型デバイス「XREAL Air」などに採用され、AR/MRヘッドセットでの実用化も進んでいます。
MetaのXR/メタバース/ウェアラブル部門「Reality Labs」にてディスプレイおよびオプティクス担当副社長を務めるJason Hartlove氏は、「この種のブレークスルーは、人々が実際に着用したいと感じる形状のARグラスを構築する上で重要だ」とコメントしています。
両社は長期的な商業契約を結んでおり、Plesseyは製造設備をXRカテゴリー向けのプロトタイプ開発と新技術開発に専念させる方針です。今後の研究開発が、次世代コンピューティングプラットフォームの基盤となるARグラスの実現に向けた重要な一歩となることが期待されています。