2020年12月7日、フェイスブックは開発者ブログにて、「Phase Sync」がOculus Mobile SDKでも利用可能になったことを発表しました。「Phase Sync」はフレームタイミングをマネジメントする技術です。開発者が導入することで、レイテンシーの改善が期待できます。
レイテンシーとは、データ転送に伴う遅延時間のことを指します。レイテンシーの値が短いほど、ユーザーの頭の動作が画⾯に表⽰される映像に反映されるまでの時間が短縮されます。
PC向け機能をOculus Questでも
元来「Phase Sync」はOculus PC SDK向けの機能でしたが、今回Oculus Mobile SDKに対応したことで、「Oculus Quest 2」などの一体型VRヘッドセットで利用可能になりました。フェイスブックによれば、「Oculus Quest 2の場合、GPUとCPUの性能向上もあり、フレームのレンダリングをより早く終えることができる」とのこと。開発者ブログでは図解なども加えて、「Phase Sync」の効果(レイテンシー削減の度合い)が示されています。
開発者ブログでは、以下のような実例も提示されています。
我々は、いくつかのOculusアプリで「Phase Sync」をテストしましたが、レイテンシーの削減度合いは素晴らしいものでした。「Oculus Home」では(同技術を使用すると)「Quest 2」で10ミリ秒(10ms)、Questでは8ミり秒(8ms)の短縮に成功したのです。
「Phase Sync」は、激しい動きが要求されるタイトルで大きな効果を発揮すると思われます。近い将来、多くのタイトルがより快適に遊べるようになるかもしれません。
(参考)UploadVR