2月28日、クロスプラットフォーム型APIの仕様策定をしているオープン・コンソーシアムの「クロノス・グループ(以下、クロノス)」は、世界最大のゲーム開発者向けイベントの「GDC」にて、主要APIの最新情報と、新ワーキング・グループを発表しました。
GDCにて発表、最新API動向
VRデバイスのクロスプラットフォームAPIは「OpenXR」と命名
2016年の12月に設立が発表された、クロノスの「バーチャル・リアリティ・イニシアチブ」により、 VRやARのポータブル・アプリ/端末向けのオープン仕様の策定が進められています。
クロノスは、その標準規格の正式名称を「OpenXR」としました。
参画企業
このグループは、以下にあるように、ARM、インテル、Qualcommといったチップセットメーカー、AMD、NVIDIAといったGPUメーカー、グーグルやOculus、Valveといったハードウェア、プラットフォーマー、Unityとエピックゲームズといったゲームエンジン提供企業など、VR業界の主要なプレイヤーや参加しています。などの大手企業各社から構成されています。また、関心を持っている企業は、これからも参画可能とのこと。
詳細 https://www.khronos.org/blog/the-openxr-working-group-is-here
採用が進む「Vulkan」向け新機能を発表
クロノスは、VRとマルチGPU機能にクロス・プラットフォームでアクセスできる「Vulkan」の拡張仕様を発表しました。
詳細 https://www.khronos.org/blog/vulkan-releases-new-features
業界有数のゲーム・エンジンである、UnityやUnreal等で採用されている「Vulkan」。数多くのゲーム・スタジオが「Vulkan」仕様のゲーム・タイトルの開発を進めています。
新3Dポータビリティ調査グループ(3D Portability Exploratory Group)参画への呼びかけ
このグループは、デベロッパのVulkan、DX12、Metalベースの各システム上で効率的実行が可能なレンダリング・コードが書ける、ネイティブAPIの仕様策定を目的としています。クロノスは、この新グループへの参加募集を発表しました。
詳細 https://www.khronos.org/3dportability
WebGL 2.0仕様の発表
WebGL 2.0は、すでにGoogleおよびMozillaでサポートされていますが、その仕様の最終版が完了し、3DのWebアプリケーションやエンジンの開発への仕様が可能になります。
WebGL 2.0は、OpenGL ES 3.0を前面に打ち出し、あらゆるデベロッパが、Web開発においてデスクトップ向けOpenGL機能を活用できるようにします。さらに、クロノスは、Web上で明示的に3Dをコントロールできる新世代APIの提供を目指し、次世代WebGLへの取り組みを開始してるとのこと。