Oculusは、同社内で設けられたVR映像制作の専門スタジオで『Henry』など先駆的なVR映像を制作してきたOculus Story Studioの閉鎖を発表しました。今後Oculusは技術提供や投資などの形で外部のスタジオのVR映像制作を支援していく形に移行するとのことです。
VR映像制作をリードしてきたOculus Story Studio
Oculus Story Studioは、Oculus社内に設けられたVR映像制作の専門スタジオで、ピクサーの元ディレクター Saschka Unsel氏のもと、映像製作者やゲーム開発者がVR映像制作に携わってきました。
同スタジオは、本体からはぐれてしまったロボットの腕を描く『Lost』やハリネズミのヘンリーが主人公で喜怒哀楽が伝わってくる『Henry』、筆風のタッチでVRで描いたVRアニメーション作品『Dear Angelica』など先駆的なVR映像を制作してきました。
一方で、VRコンテンツのクリエイターや映画制作者を促し、制作手法等を伝えていくことも目的として、大学と連携し次世代のVR映像制作者養成に向けたStory Studio Universityを立ち上げるなどVR映像の可能性を広げてきました。
Oculus Story Studioは今までも様々な支援を行ってきました。昨年はVRの中でロックスターのようにギターをプレイする『Rock Band VR』やロボットの街で暴走したロボットたちを倒してリコールしていくFPSゲーム『Robo Recall』などのVRコンテンツ制作に対する投資のほか、VR映像制作のためのチュートリアルビデオやアドバイスなども提供してきました。
今後はVR制作のさらなる支援に注力
今回、Oculusの公式ブログにて同スタジオの閉鎖が伝えられました。
公式ブログによると、映像制作者やアーティストにVRを使ったストーリーテリングの可能性を広げていくというステップから次の一歩を踏み出すため同スタジオの閉鎖を決定した、とのこと。
今後は、OculusはVR映像を制作するクリエーターの支援のために現在所属する50名の人員を充て、技術提供や投資を行いながらVR映像の魅力をさらに広めていくとのことです。
今後はVR制作のさらなる支援に注力するとのことで、どのようなクリエイティブな作品が生まれていくか期待が高まります。
(参考)
Oculus 公式ブログ https://www.oculus.com/blog/the-next-chapter-of-creative-development-in-vr/ (英語)