中国のスタートアップnreal(エンリアル)は、同社のMRグラス「nreal light」のUnity開発者向けキットのβ版「NRSDK 1.0 Beta」を配布開始しました。また、日本語の公式サイトを公開しています。
nrealは2019年5月にKDDIとの提携を発表しています。日本でも開発者への開拓に乗り出すと考えられます。
「nreal light」は、メガネ型の形状と88gという軽量が特長のMRデバイスです。本体に搭載された4基のカメラにより空間認識を行い、デジタルな物体や情報をまるでそこにあるかのように見ることができます。SLAMや平面認識、画像認識を搭載。視野角は52度です。
Unity開発者向けキットのβ版「NRSDK 1.0 Beta」は、2019年9月末から順次開発者向けに出荷を予定しているソフトウェア開発キット「nrealLight Developer Kit」の提供開始を前に、より多くの開発者にアプリ開発に着手してもらうため、公式サイト内で公開されました。
NRSDK 1.0 Beta
「NRSDK 1.0 Beta」では、「nreal light」本体がなくても既存のAndroidネイティブアプリにMR機能を追加して開発を進めることができます。ゲームや仕事ツールアプリ、美術館などで使用されるバーチャルガイドのようなものも開発可能とのこと。
「NRSDK 1.0 Beta」で利用可能な機能は以下の通りです。
空間コンピューティング(Spatial Computing)
デジタルな物体と現実世界を融合させるARアプリケーションを開発できます。SLAMおよびコンピュータービジョンアルゴリズムを内蔵しているため、6DoFのトラッキングや周囲の環境のマッピング、視界内の対象物を分析、認識、理解することが可能です。
レンダリングの最適化(Rendering Optimization)
「NRSDK 1.0 Beta」は読み込み時間を最小限に押さえて画像レンダリングを最適化、滑らかで快適な視覚体験を提供するとのこと。
サードパーティSDK拡張 (3rd Party SDK Extension)
nrealLightのセンサー(例:RGBカメラ)からデータにアクセスすることができます。他のSDKを統合することで、新しい機能を備えたMR/ARアプリケーションを設計することが可能です。