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活用事例 2017.09.28

「音を空間に固定する」 NECがAR音響技術を開発

日本電気株式会社(NEC)は9月25日、顔の向きに関係なく音源を任意の位置で固定し、現実世界に音情報を付与する音響AR(拡張現実)技術を開発したと発表しました。

しゃべるポスター、個人ごとの音声誘導を実現

本技術は無線イヤホンなどのヒアラブルデバイスを活用し、3次元的な音の方向感や距離感などを仮想的に再現する「立体音響」と、無線イヤホンに搭載された9軸モーションセンサを活用して音源を任意の位置に固定する「音響定位」をワイヤレスで実現する技術です。


本技術は施設内の展示品やポスターなどのモノが人に直接話しかけるプロモーションや、人それぞれの目的に沿った誘導・道案内などを実現し、マーケティングの高度化、業務効率化、案内サービスの提供を可能にします。また、無線イヤホンが得た生体情報や音声、活動状態といったデータを活用することも可能で、日常生活での活動を妨げることなくサービスを利用できるとのこと。

NECは今後、本技術を耳音響認証技術(※1)、屋内位置測位技術(※2)、バイタルセンシング技術などと組み合わせたヒアラブルプラットフォームサービスとして、2018年度の事業化を目指すと発表しています。

NECは10/3(火)~6(金)に幕張メッセで行われるIT技術などの展示会「CEATEC JAPAN 2017」にて、ヒアラブルデバイス向けの取り組みについてデモンストレーションを交えて紹介するとしています。

(参考)
NEC、ヒアラブルデバイスを活用し、顔の向きに関係なく音源を任意の位置で固定する世界初の音響AR技術を開発/NECプレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201709/20170925_05.html
(※1)NEC、人によって異なる耳穴の形状を音で識別する生体認証技術を開発
http://jpn.nec.com/press/201603/20160307_01.html
(※2)NEC、地磁気を活用して屋内の対象者の位置を正確に測定する技術を開発
http://jpn.nec.com/press/201610/20161028_02.html


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