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AR/MR 2020.01.30

増えつつある音楽分野でのAR活用 ARグラスの普及が加速を促すか

2020年現在、AR(MR)の活用を進めていこうとする動きが、様々な業界で広まりつつあります。国内外の音楽シーンもそのひとつ。同分野では、アーティストのライブやMVで、ARやホログラム演出が使用される傾向にあります。

著名アーティストもARを活用

2019年、ARを使ったパフォーマンスを使用したアーティストのなかでも特に有名なのがアメリカの歌手、マドンナです。マドンナは、5月1日に行われたビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)の授賞式で、最新曲(当時)「Medellín」をARパフォーマンス込みで披露。曲の世界観に合わせた演出は大きな注目を集めました。

では、ロンドンを拠点に活動するラッパーTino Kamal氏のシングル「V.I.P.」の斬新な映像が話題を呼びました。同シングルのMVは、3D複製されたKamal氏にバリエーション豊かなタトゥーがMRで表示されていくというもの。同MVの撮影には、100機以上のカメラが使用されました。

ARグラスの普及はライブ演出を変えるのか

ARを活用した演出には欠点も存在します。そのなかでも重大なのが「対応するデバイスを通して見ないと演出を認識できない」という点です。Kamal氏のようなケースでは問題は起こりませんが、ライブやコンサートなどでは、ARを演出に組み込むことはこれまで容易ではありませんでした。

しかしその状況も変わりつつあります。2020年現在、ARグラスは「NrealLight」のような(法人を含む)一般を対象としたモデルのリリースが始まっているほか、フェイスブックやアップルといった大企業もARへの注力を表明しています。

特にアップルは以前からARグラスの開発を続けているとの噂が根強く存在しており、同社製のデバイスが発売された際には、ARグラスの普及は一気に加速することでしょう。ARグラスの持ち込みが必須のライブが開催されたり、将来的には“使い捨て”ARグラスをコンサート会場で配布するといったことも行われるかもしれません。

現時点では、アップルのARグラスの発売日は不明ですが、一部メディアは2023年に発売されると報じています。ARグラスの発展と共に、音楽分野でARなどの技術がどのように活用されていくのか、注視していきたいところです。

(参考)VRScout

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