NTTコノキュー傘下のコノキューデバイスは、企画から製造まで全て国内で行っている国産ARグラス「MiRZA」を2024年秋に発売することを発表しました。ビジネスシーンでの活用を前提としたデザインと機能が特徴であり、法人向けパートナーの募集も行っています。
「MiRZA」は、軽量でスタイリッシュなメガネ型のARグラスで、国内で企画・開発・製造されたことが強調されています。NTTコノキューの公式発表によると、2024年秋に発売予定で、価格は248,000円(税込)。
Qualcommの新型プロセッサSnapdragon AR2 Gen 1(Snapdragon AR2)を世界で初めて搭載。スマートフォンと処理負荷を分散することに成功し、ケーブルを一切使わずに無線接続で利用できます。対応スマートフォンは発表時点では、AQUOS R9 SH-51Eの1機種のみ。今後、順次公開予定としています。
解像度はフルHD(1920×1080)、明るさは1,000ニトです。グラス前面に搭載されたカメラを使い、現実空間を認識、Microsoft HoloLens 2やMagic Leapなどのように現実空間にバーチャルなものを配置できる6DoFの機能が実現しています。
特に注目されるのは、全ての製造工程が日本国内で行われている点です。コノキューデバイスは、NTTコノキューとシャープの合弁会社。国産技術へのこだわりを前面に押し出しており、高い品質管理を通じて信頼性の高いデバイスを提供します。また、国内生産により、サポート体制の充実やユーザーへの迅速な対応が可能となることが期待されます。
「MiRZA」の主なユースケースとしては、ビジネスシーンにおける様々な用途が提示されています。カメラ・通話などに加えて複数の画面を空間に同時に表示する利用方法、動画視聴。さらにNTTコノキューの遠隔支援ソリューション「NTT XR Real Support(エヌティティ エックスアール リアルサポート)」に対応しており、専門家とのリアルタイムのやり取りや現場での効率的な作業支援を行うことが可能です。
また、140以上の音声言語を目の前で通訳・字幕変換して表示できる「XRAI Glass」にも対応しています。
NTTコノキューは、「MiRZA」の今後の利用シーンやソリューションの拡充を目的に、ソリューション・コンテンツの開発・提供を協力して実施するパートナー企業を募集しています。
「MiRZA」は法人向けにはNTTコミュニケーションズが販売。個人向けには全国のドコモショップと、ドコモオンラインショップ、Amazon等での取り扱いを予定しているとのことです。
「MiRZA」スペック
重量 | 約125g |
サイズ | (使用時)約187mm(W)×約45mm(H)×約184mm(D) (収納時)約187mm(W)×約45mm(H)×約96mm(D) |
チップセット | Snapdragon® AR2 Gen1 |
ディスプレイ/光学装置 | 解像度:FHD (1920×1080) 視野角:45°(対角) 輝度:約1,000nits 光学装置:MicroOLED 両眼フルカラー※LetinAR社独自の薄型ミラーバー方式の光学モジュールを採用 |
連続使用時間 | 1~1.5時間
※カメラ使用時や明るさを最大にした際などの負荷の高い使い方の場合 |
充電方法/時間 | 本体同梱のUSB Type-Cケーブルにて、2時間以下で充電可能 |
カメラ | 正面RGBカメラ×1(撮影画質:FHD)、側面モノクロカメラ×2
※XR開発プラットフォームの“Snapdragon Spacesを使用することで、正面RGBカメラの撮影やカメラ画像を用いたXRアプリの開発が可能 |
オーディオ | マイク×4、スピーカー×2 |
その他センサー | タッチセンサー(操作用) 近接センサー(装着状態の判定用) 照度センサー(ディスプレイの明るさ自動調節用) 加速度/ジャイロ/カメラによる空間認識センサー(6DoF表現用) |
接続方式 | Bluetooth 5.0、Wi-Fi 6E
※スマートフォンと1対1接続 |
本体同梱品 | シェード(ハーフ遮光) シェード(全遮光) USB Type-Cケーブル ハードケース 眼鏡クロス クイックスタートガイド 保証書 |
視力補正 | MiRZA度付きインサートレンズ(別売)
※詳細については後日公開。 |
開発環境 | Snapdragon Spaces プラットフォーム SDK対応 |
(参考)プレスリリース、MiRZA公式サイト